事業者名  京王電鉄株式会社
事例名称  使用済み定期券を利用したエコベンチの製作
概要
 京王線・井の頭線で使用済みとなった定期券をベンチの芯材に再生利用
取組の様子  
使用済み定期券を利用したエコベンチ
協力者・関係者  中央化学株式会社との共同開発
背景
 以前から使用済みとなった定期券を社員の名刺に、切符をトイレットペーパーにするなど、リサイクル活動に取り組んできた。これまで使用してきた木製のベンチが老朽化した際、使用済みの定期券をベンチの材料に使えないかという社員の発想からエコベンチを開発した。
内容
対象路線:京王線・井の頭線54駅400台(2003年度末)
設置時期:2000(平成12)年1月〜
価格:80,000円/台
サイズ等:1,600mm(幅)×610mm(奥行き)×750mm(高さ)・約21kg/台
製作方法:使用済みとなった定期券の印刷塗料や裏面の磁気膜を植物性の薬品で漂白、粒状に加工した後、ベンチの芯材部分の材料に20%混合し成形する。なお、陽にあたっても変色しにくいように、表 面にはUV加工を施している。
使用量ベンチ1基あたり約1,000枚(約1.4kg)の使用済み定期券を使用。⇒20%相当の芯材部分の材料となる。また、使用済み定期券以外にも、使用済み食品トレーなど廃プラスティックを使用。
その他:日本で初の取り組み

鉄道事業者、沿線自治体の概要
事業形態   :第一種鉄道事業者
営業キロ   :84.7km
輸送人員(平成14年度):591,376千人
効果
従来の木製ベンチと比較して約1割のコストダウン。
強度は従来の木製ベンチとほぼ同じであるほか、万が一、破損した場合でも再度リサイクルが可能。
リサイクル可能であるため、半永久的に使用可能(ベンチ表面のUV塗装などは状況に応じて実施)
テレビや新聞で紹介されることで、環境への取組のPR効果あり。
成功(失敗)理由
従来型の木製ベンチと比べ、コストダウンや持久性の向上などが可能になったことなど、環境面及びコスト面での持続可能な対策を実現したこと。
使用済み定期券の回収、加工、製品化に至る過程の確立を含め、京王電鉄と中央化学株式会社による共同開発が行なわれたこと。
今後の課題
課題:コストダウンの検討
今後の設置計画:従来の木製ベンチの寿命(約10年)にあわせて順次設置予定。
お問い合わせ先  関東運輸局