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第11回全国水の郷サミット東京で開催











サミットの概要

 平成17年10月26日(水)、霞ヶ関の中央合同庁舎2号館講堂において、「水の郷百選」に選定された全国の市町村が参加して「全国水の郷サミット」が 開催されました。本年のサミットについては、水の郷の認定から10年という節目の年であることを踏まえ、認定市町村の地域づくりに資する具体的な内容を新 たに盛り込んだ上で、日野市・国土交通省の主催で開催されました。

建設資材支給事業で施工された道路
 本年のサミットでは、まず、長野県下條村の伊藤村長から「自立の村づくり」と題する講演が行われました。講演では、住民自らが道路工事等を施工する際に 必要なコンクリート等の資材を村が支給する建設資材支給事業を導入したこと、下水道・農業集落排水施設ではなく合併処理浄化槽を全村に導入したことによ り、村・住民の負担が大幅に削減されたこと、役場職員の削減(実質25名、下條村の人口は約4,200人)や、民間企業での研修等による職員の意識改革を 行ったこと、その一方で若者向けの村営住宅の建設に力を注いだことなどの独自の取り組みが紹介されました。こうした取り組みの結果、生涯出生率1.97、 起債制限比率1.4%(いずれも長野県下第1位)の実現や、人口の増加などの成果を挙げていることが紹介されました。

 その後、地域づくりに関する事例紹介が行われ、まず、名古屋大学の高野助教授から、石油等の地下資源の枯渇後にも持続可能な社会な社会のあり方につい て、愛知県豊根村をケーススタディーに、バイオマスエネルギーを活用した持続可能な地域づくりについて紹介がありました。

 また、東京大学の堀教授からは、森林や水等の地域資源を活用して多くの来訪者を集め、地域の経済活性化を図っていくためには、資源があるという状態と資 源を活かすことが全く異なることを認識した上で、@資源が他のものに邪魔されず良く見えるようにするとともに、A訪問者を大事にもてなすホスピタリティ表 現の二つが不可欠である旨の報告がありました。

見通せる場所にある教会 ホスピタリティ表現がある温泉

パネルディスカッションの様子

 更に、日野市内を流れる用水路の清流の復活や水辺の復元・再生に向けた取り組みについて日野市から紹介を受けた後、パネルディスカッションが行われ、 「無駄なお金をかけず」、「地域の資源をうまく使って」、「地域を持続的に活性化させる」ための方法や、これらに関与する行政職員の役割等について意見交 換がなされました。

 今回のサミットでの議論によって、水の郷市町村の今後の地域づくりが進むことが期待されます。




プログラム

12:30− 受付
13:00−13:10 開会挨拶 日野市 馬場弘融 市長
13:10−14:10 講演「自立の村づくり」
下條村 伊藤喜平 村長
14:20−15:00 事例紹介1「地下資源の枯渇後にも持続的に自立し得る地域づくり」
名古屋大学 高野雅夫 助教授
15:05−15:25 事例紹介2「都市における水辺の保全・再生と地域活性化」
日野市 小笠俊樹 課長補佐
15:30−16:10 事例紹介3「地域資源を活かした活性化方策」
東京大学 堀繁 教授
16:30−17:50 パネルディスカッション
−コスト縮減下における水の郷の地域づくりの展望−
コーディネーター: 堀  繁 氏
パネリスト:
    伊藤 喜平 氏
    馬場 弘融 氏
    高野 雅夫 氏
    仁井 正夫 氏
17:50−18:00 閉会挨拶 水資源部 仁井正夫 部長


報告書

全体(68ページ+α)(3,383KB)

分割
「自立の村づくり」(375KB)
「地下資源の枯渇後にも持続的に自立し得る地域づくり」(1,936KB)
「都市における水辺の保全・再生と地域活性化」(603KB)
「地域資源を活かした活性化方策」(692KB)
パネルディスカッション(210KB)








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