平成19年1月10日 |
<問い合わせ先> |
土地・水資源局土地情報課 |
(内線30212、30213) |
TEL:03-5253-8111(代表)
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第3回取引価格情報の提供制度に関する検討委員会が平成19年12月25日(月)に開催されました。議事要旨は以下のとおりです。
出席委員 |
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委員長 |
山野目章夫 |
早稲田大学大学院法務研究科教授 |
委員 |
浅見泰司 |
東京大学空間情報科学研究センター教授 |
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阿曽香 |
リクルート住宅総合研究所主任研究員 |
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市村重治 |
(社)不動産協会企画委員長 |
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井手博信 |
(社)全日本不動産協会常務理事 |
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清水千弘 |
麗澤大学国際経済学部助教授 |
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福士正 |
(社)全国宅地建物取引業協会連合会専務理事 |
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増田修造 |
(社)日本不動産鑑定協会副会長 |
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(五十音順) |
〔第3回検討委員会の主な内容〕
- T議事
- (1)取引価格情報提供制度の法制化の可否について
- (2)取引価格情報の拡充案について
- (3)検討委員会のとりまとめ骨子案について
- (4)その他
- U委員からの主な指摘事項
○議事(1)及び(2)について
- 国民の意識調査によると、不動産価格の情報開示については約70%の人が賛成しているが、回収率は低迷している。少なくとも50%台にする努力が必要ではないか。国土交通省と業界団体が連携していかなくてはならないと考えている。
- 回収率を向上させるだけでなく、市場を的確に把握し、価格の精度を上げることも重要ではないか。
- 国民に取引価格情報の意義を周知して協力を求めたり、システムの使い勝手をよくすることは重要であるが、最後の手段として、法制化も念頭に置いておくべき。
- 民間企業に活用してもらうためには、加工情報の提供の仕方について、さらに一工夫あるべき。
- 統計では、個人情報の保護のため、個票を出すときに故意にノイズを加えてだすことがあるが、検討してもいいのではないか。また、集計する地区の範囲を広げて、個票を出せば、個人を特定できなくなるので、そういう方法を検討してもよいのではないか。
- この制度のモニタリングをしっかりと実施すべきであり、その結果次第で法制化もあり得るのではないか。
- 情報の精度については、そもそも不動産の価格について、どこまでの精度が求められているのか。ヘドニック分析の際は価格のばらつきが必要。また、駅距離や築年などの情報が新たに提供されるのはいいが、地方で車による移動が主な地域について、駅距離の情報をどのように提供するのか検討する必要があるのではないか。
・ 取引価格制度が牽引役となって、レインズや民間の取り組みが進み、情報の
提供が進んだ。将来的には、データ収集・提供において重複が危惧されるの
で、そうならないよう、究極的には、取引価格の提供制度に東証、レインズ、地価公示などを含めていけるとよい。
- 法制化することにより、情報の収集が容易になる反面、回答者の反発も予想されるので、まずは利用する立場で使い勝手を改善することが重要。
- 調査が地方に拡大するにつれて回収コストが高くなってゆく。情報の充実と回収のコストのバランスを考えなければならない。提供項目の充実はよいことだが、全国で調査となると、やってみないとわからない部分がある。段階的に精度をあげていくような方向で検討してほしい。
- 取引価格提供制度が一般に知られていないのではないか。意義が理解されないと回収率もあがらないので、制度の趣旨を周知することが重要であり、民間のサイトとの連携も必要ではないか。
○議事(3)について
- 取引価格情報の充実に向けた取り組みとして、モニタリングで一項目立てるべきではないか。
- 利活用のイメージや新たな情報提供のイメージ、プライバシーと配慮した提供のあり方についても記述すべきではないか。
- 他の制度との住み分けを項立てしてもよいのではないか。
- アンケートに回答する者は抵抗感があるが、情報を閲覧する人はさらなる開示を望んでいる。こういう、ジレンマを解消するためにも、取引価格情報を今まで以上に使い勝手のあるものにし、不動産購入時に参考にしてもらい、取引価格情報開示に抵抗感をなくしてもらうことが重要。
・ 取引価格情報は、社会的意義があり、提供することで社会がよくなるので、
アンケートに回答することは社会のルールだという趣旨のことを冒頭にき
ちんと記述すべきではないか。
- 法制化については、見送るのではなく、先ずは回収率の向上や適切な制度の運用が必要だということをきちんと記述すべき。
《今後の予定》
次回検討委員会は2月9日(金)10:00〜12:00に開催いたします。

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