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大規模盛土造成地マップについて

 阪神・淡路大震災や東日本大震災等の大地震発生時に、谷や斜面に盛土した大規模な造成宅地(大規模盛土造成地※1)において、盛土の地滑り的変動(滑動崩落※2)が生じ、崩れや土砂の流出等による被害が発生しています。
 このような大地震等による大規模盛土造成地の滑動崩落への対策を進めるため、都道府県や市町村では、造成前後の航空写真や地図等を用いて、既存宅地における大規模盛土造成地の有無等の調査(第一次スクリーニング(大規模盛土造成地マップの作成)※3)を実施しました。
 「大規模盛土造成地マップ」は、滑動崩落被害に関する住民の理解を深めるため、地方公共団体(都道府県、市町村)が抽出した大規模盛土造成地を示したものであり、国土交通省や地方公共団体で公表しているものです。

【大規模盛土造成地マップの留意事項】
  • 大規模盛土造成地マップは、造成前後の地形図などを重ね合わせることにより大規模盛土造成地の概ねの位置と規模を示したものであり、マップに示す箇所が全て地震時に危険というわけではありません
  • 調査に使用しているデータの作成時期やその精度等により、全ての盛土が抽出できているものではありません。そのため、今後の調査等によって新たな大規模盛土造成地が追加等される場合もあります。

※1.大規模盛土造成地とは
 盛土造成地のうち以下の要件に該当するものを「大規模盛土造成地」と呼びます。  


※2.滑動崩落とは
 谷や沢を埋めた造成宅地または傾斜地盤上に腹付けした造成宅地において、盛土内部の脆弱面を滑り面とする盛土の大部分の変動や盛土と地山との境界面等における盛土全体の地すべり的変動が生じることを「滑動崩落」と呼びます。
   

 また、盛土が地下水をたくさん含んでいる場合は「抵抗する力」が弱まり、あたかもすべり台が水で濡れているときのように滑りやすくなります。

                                      
※地震時では、液状化のような現象によって盛土などが軟らかくなり、変状が生じる場合もあります。

※3.第一次スクリーニング(大規模盛土造成地マップの作成)とは
 大地震等により滑動崩落の発生する可能性のある大規模盛土造成地について、造成前後の地形図などを重ね合わせて抽出する調査を「第一次スクリーニング」といい、 その概ねの位置と規模を示したものを大規模盛土造成地マップといいます。
第一次スクリーニング(大規模盛土造成地マップの作成)の流れ

 

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