運輸経済月例報告 今月のトピックス 運輸経済月例報告 平成9年1月のトピックス



  〜 輸出入貨物量の推移 〜  

    8年の輸出入貨物総量は、円安傾向のなかで、
    輸出はほぼ横這い、輸入は増加したものの伸び鈍化。
    外貿コンテナは、輸出が増加に転じる。
   平成8年の輸出入貨物総量(外国貿易概況)をトン数ベースでみてみると、対前年比で輸出が0.8%減、輸入が1.7%増であった。また、貿易収支は、輸出が8.2%増、輸入が23.4%増と輸入が輸出の伸びを上回った。対米ドル円相場は、7年に比べ円安傾向で推移し、インターバンク中心相場の月中平均値の8年値は1ドル108.81円であった。
   昭和60年以降の輸出入貨物量と対米ドル円相場についてみると、60年のプラザ合意以降63年まで円高が進み、その間輸出が減少し、輸入が増加傾向を示した。続く平成元年、2年はやや円安にもどったが、3年から7年までは再び円高が進行した。この時期には、輸入は国内が不況期であった4年、5年が低調であったほかは堅調に増加し、輸出も増加した。8年は円安傾向であったが、輸出は僅かながら減少したもののほぼ横這い、輸入は増加したものの伸びが鈍化している。
   外貿コンテナ(5大港の取扱量)についてみると、円高の時期には、概ね輸入の伸びが大きく(特に昭和61年対前年比14.1%増、62年同20.4%増、63年同16.4%増)、一方輸出は減少又は伸びが鈍化する傾向がみられ、円安の時期には、輸出の伸びが大きい傾向(特に平成元年対前年比7.8%増、2年同11.5%増)がみられる。