第9回 JAPANコンストラクション国際賞
先駆的事業活動部門
米国における車両テレマティクスデータを活用した道路インフラ点検及び報告システムの実証実験




事業活動の概要
- Hondaは、米国オハイオ州交通局(ODOT)と連携し、車両生成データを活用した全米初のプロアクティブ道路維持管理システムを実証した。日々走行する車両を道路インフラのセンサーとして活用する取組。
- 日々走行するHonda車両と、将来の量産車を想定してセンサーを追加した特別車両を用い、路面状態、標識、ガードレール、ポットホール等を自動的に検知した。点検結果を補修判断や維持管理計画へつなげられるかを、現場の実務に即して検証している。
データ
応募者:本田技研工業株式会社
工期:2022年1月~2025年10月
活動地域:アメリカ合衆国 オハイオ州
評価のポイント
- 量産車ベースで道路資産の状態を可視化し、効率的な維持管理を可能とする技術を実現。
- 検知結果を業務システムと連携し、点検から補修判断、作業指示までの一気通貫で支援が可能。
- 道路という重要かつ基本的なインフラの効率的な保全を目指すという持続性のある活動であり、インフラ保全活動の省力化や事故・災害に備えた安全性構築という時代の要請にあっている。
- 自動車開発で培った技術を活用し、日本企業が主導して米国の州政府、企業、大学と連携し、道路維持管理の高度化に向けた実証事業を実施。
- 既に自治体と協業して行った実証実験の成果が出ており、道路点検業務の省力化に貢献が期待できる。
インドにおける高性能な路面性状測定車を用いた路面性状測定業務の展開




事業活動の概要
- 日本の高速道路運営で培った路面計測技術と維持管理の知見を活かし、日本とインドの技術を融合したインド仕様の高性能路面測定車を開発した。現地環境への適応と継続的な改良を重ねることで安定した計測体制を確立し、現在は14州で事業を展開している。
- 取得した路面データは補修計画の立案に活用され、インドの道路維持管理に貢献している。また、日本流の品質・安全管理の考え方やインド人技術者育成を通じて持続的な事業基盤を構築するとともに、現地との協力関係を築きながら事業を推進している。
データ
応募者:E-NEXCO INDIA PRIVATE LIMITED/東日本高速道路株式会社
工期:2021年11月~継続中
活動地域:インド共和国 ハリヤナ州、ラジャスタン州、ウッタル・プラデーシュ州、ビハール州、西ベンガル州、ジャールカンド州、マディヤ・プラデーシュ州、マハラシュトラ州、テランガナ州、アーンドラ・プラデーシュ州、カルナータカ州、ケーララ州、タミル・ナードゥ州、グジャラート州
評価のポイント
- 維持管理の高度化への関心が高まるインドで、日本で培われた高精度な路面性状測定技術を導入。
- 日本製計測機器と現地車両を組み合わせ、高精度測定と維持管理計画へのデータ活用を実現。
- 日本の測定技術を基盤としつつ、高温、砂埃等インド特有の作業環境に対応する改良を加えている。
- 日本人技術者による現地教育を通じ、測定から解析まで現地で完結する体制を構築。
- 現地企業との連携や技術支援を通じて導入を具体化し、技術基準整備と普及展開を推進。
- ひび割れについてはインドで導入例のない高精細ラインセンサカメラを採用。
国連とのパートナーシップを通じた、発展途上国のコミュニティにおける水課題解決に向けての日本発雨水活用インフラの国際展開




事業活動の概要
- 「ためとっと」は①安価な工事費②短期間施工③現地調達材活用④特別な技術不要で現地人で施工可能⑤維持管理容易という特長を持つ。日本で培った土木設計・施工管理技術を基に、簡易設計と標準化マニュアルにより紛争地域等でも導入可能な仕組みを構築。
- 海外6か国26か所で安全な水を安定確保し、生活・衛生環境を改善。ミャンマーでは遠隔監理により13か所を竣工し、約1万2千人の児童の負担軽減に寄与。今後は国連が持つ多様なネットワークを活用し、成果の可視化と国際標準化への展開を目指している。
データ
応募者:株式会社大建
工期:2014年6月より継続的に活動中
活動地域:・ラオス人民民主共和国 アタプー県プーヴォン地区等
・ベトナム社会主義共和国 カントー市
・インドネシア共和国 マカッサル市、スラウェシ州シギ県等
・ケニア共和国 トゥルカナ郡
・ネパール カトマンズ
・ミャンマー連邦共和国 ヤンゴン
評価のポイント
- 産学連携による技術開発と特許取得を経て、行政や国連機関等から認知を獲得。
- 国連機関等との連携を通じ、海外6か国26か所で安全な水の安定供給と衛生環境改善に貢献。ブランド力が高まり、子会社「大建ベトナム」を設立。
- 日本の土木技術を基に簡易設計と標準化を進め、紛争地域や未開拓地域でも導入可能な仕組みを構築。
- 簡易技術を活用して現地人材育成と技術移転を進め、地域社会の自立的かつ持続的な発展に貢献。
- 安全な水の供給により、子どもたちを過酷な水汲み労働から解放し、就学機会の確保に貢献。
「JaPani システム」の活用による安心安全な飲料水を提供可能にする分散型地方給水事業




事業活動の概要
- バングラデシュ農村部で深刻な社会課題となっている地下水ヒ素汚染に対し、独自開発したJaPaniシステムを導入し、安全な飲料水を安定供給する分散型地方給水事業を展開している。
- 現地で調達可能な資材と人材を活用し、運転管理ノウハウの移転と雇用創出を推進することで、持続可能な水供給モデルの実現を目指している。
データ
応募者:日本国土開発株式会社
工期:2021年4月~2026年6月
活動地域:バングラデシュ人民共和国 Manikganj県、Nawabganj県
評価のポイント
- 汚染された井戸水を利用する地域で、自社技術を活用した安全な飲用水の供給を推進。
- システムの維持管理が容易であり、メンテナンスの負担が少ないため、地域主体で運営が可能である。
- 自社特許技術を活かすとともに、日本の技術基準に基づくマニュアルを整備している。
- 人材育成を行い、現地技術者だけで運用する体制の構築を図っている。
- 既存のインフラでは短期的にカバーすることが難しい、開発国において数多く存在する村落の飲料水供給を支える存在になり得る。