MLITRoad25

鉄道建設・運輸施設整備機構 町田係長 


※所属・役職等は、取材時(2025年3月)のものです。
 
プロフィール・近況等
(主な略歴)
 2001(H13).4 国土交通省入省Ⅲ種行政事務/大臣官房人事課
 2018(H30).4 大臣官房総務課主査(大臣官房秘書室併任)
 2021(R3).7  大臣官房総務課地方調整係長
 2022(R4).4 大臣官房広報課総務係長
 2024(R6).8 現職

 入省してからのおよそ半分を秘書業務、半分を総務関係業務や報道関係業務に携わりました。休日は、とにかくのんびり過ごすのが好きです。
 

1. 2001年に発足した「国土交通省」に抱いたイメージについて

 私たちが生活していくうえで欠かせないインフラの整備や交通・観光、国土の保全・気象、海上の警備など、日々の生活に密接な関わりのある幅広い分野を担っている大きな省庁で、堅い、真面目、男社会の職場というイメージでしたが、実際に働き始めてからは、そんなことはないのかな、とそのギャップを感じていました。 また、旧北海道開発庁、旧国土庁、旧運輸省、旧建設省が統合された新しい省庁なので、いろいろな考えの方がいて勉強になりそうだなという思いもありました。
 

2. 印象に残っている国土交通省における出来事について

 2011年3月11日14時46分に戦後最大の巨大地震となる東日本大震災が発生しました。当時、私は国土交通大臣政務官室で秘書業務を行っていましたが、東京にある国土交通省でも大きな揺れが長い時間続いていたのを覚えています。その後、断片的に続々と流れてくるニュースや津波の映像にどれだけ被害が広がっていくのだろうとただただ不安になっていました。国土交通省では、直ちに非常体制に入り、緊急災害対策本部を設置して対応にあたりました。政務官も、翌日に開催される新幹線の記念式典出席のため、夕方から九州に向かう準備をしていましたが、急遽予定を変更し、深夜まで災対本部に詰めることになりました。そして、一旦、政務官室に戻った後、日が昇ると同時に防災ヘリに搭乗して福島へ向かい、そのまましばらく現地対応にあたることになりました。震災発生直後から、泊まり込みで被災状況の早期把握、迅速かつ的確な初動対応にあたるなど、一人ひとりの職員が自分に何ができるのかを考えて行動しているのを目の当たりにして、まさに<命を守る>国土交通省の総合力を感じました。
 

3. 印象に残っている自身が関わった業務について

画像

 2015年4月から広報課で報道担当の業務に携わっていた時、運輸関係の部局にかかるプレスリリースや国土交通大臣会見の対応、事件事故の記者対応などを担当していました。公共交通などに関する事故やインシデントが度々発生しましたが、当時は、今のようにテレワークを行うような環境の整備がなされていませんでしたので、休日、深夜にかかわらず、出勤しなければならなかったことが多々ありました。そのため、平日家に帰っても油断できず、休日も携帯が鳴るのではないかと常に気にしながらの生活だったので、気が休まらなかった記憶があります。そういう面もありましたが、つい先ほどまで行われていた会見の様子や記者へのレクチャーの内容がテレビのニュースで放映されているのを見て、自分が携わっている仕事の責任が重大であると痛感するとともに、少し誇らしい気分になったのを覚えています。これは印象に残っている“業務”ということではありませんが・・・入省5年目で初めて本格的に総務業務を経験した際、基本的なことがよく分かっていない状況でした。決裁の取り方のルールや、庶務業務に必要なシステムの使い方など、分からないことだらけなのに、業務内容は庶務全般と幅広く、総務係員は1人だけでしたので、当時とても苦労していました。前任がとても親切だったので、頻繁に分からないことを質問していましたが、誰でもが知っているような基本的なことまで教えてもらうのは申し訳ないなぁとも思い、そんな困った時には、何でも相談できる同期の存在が本当に心強かったです。同期数名に質問メールを送り、その時に手が空いている人がメールや電話で詳細に教えてくれる。そのようなことを繰り返し、なんとか乗り切ったことを昨日のことのように覚えています。


 

4. 国土交通省がこの25年で変わったこと/変わらないこと

画像

(変わったこと)
 広報のあり方が変わったように思います。ニーズに合わせた情報をどんどん発信するようになったと感じています。特に、地震や大雨などの緊急時に、災害情報を必要としている多くの方に様々なコンテンツを使って速やかな情報発信がなされていると感じています。また、令和に入ってからはコロナウイルスの感染拡大が全国で爆発的に広がったため、感染防止対策として、3つの密(密閉しない、密集しない、密接しない)を回避することが求められました。出勤の抑制では、ピーク時に課の3分の1くらいしか職員がいない日が続き、また何日も顔を合わせない上司や同僚等もいたりと、コミュニケーションが不足しがちであったり、分からないことを誰にも聞けないというようなこともありました。しかし、コロナ禍を乗り越えるために、そういう状況下でも仕事が回るように仕事のやり方が変わっていきました。今では当たり前となったテレワークやオンラインの会議ができるような設備環境が整い、職場に出てこなくても仕事ができるようになりました。押印の廃止や、紙からデータでのやり取りが主になったことも後押しして、ワークライフバランスの実現、長時間労働に対する意識改革などがあり、働き方改革も進んだように感じます。
(変わらないこと)
 国民の安全・安心を守るという重要な役割・使命は変わることがないのだと思います。

 

5. これからの25年への抱負について

 社会や環境が変わり、これからも国土交通省への期待が大きくなっていくと思いますが、これまでの経験を活かし、自分にできることを考えて、少しでも国民の皆さんのお役に立てるよう取り組んでいきたいと思います。
 

6.これからの国土交通行政を担う世代へのメッセージ

 某幹部が就任挨拶で「褒められたいのは若い人だけではありません。」と言っていたのが、とても印象に残っています。百戦錬磨の幹部でもそう思うことがあるのだな、と親近感を抱いたのを覚えています。普段、距離を感じている上司がいたとしても、自分と同じような気持ちを持っているかも知れません。積極的にコミュニケーションをとってみて、分からないことや困ったことなど、遠慮せずにどんどん相談してみて良いと思います。
 

7.その他、HP をご覧の方へのメッセージ

 皆さんの身近な生活の中には、国土交通省が行っている取組みがたくさんあります。これからも、皆さんのお役に立てるような取組みを行ってまいりますので、このHPをご覧いただい方には、少しでも国土交通省に興味を持っていただけたら嬉しいと思います。

ページの先頭に戻る