平成12年11月13日
建 設 省
1.公共土木施設の被災状況(11月10日現在、府県からの報告)
(被害状況については、引き続き調査中)
河川 3,242箇所、道路2,536箇所、砂防設備296箇所、
橋梁 74箇所、下水道41箇所、公園40箇所、
その他21箇所、計6,250箇所
2.主な被害状況
○庄内川では、中川区の一色大橋下流右岸で200mにわたって越 水し、約190戸が浸水。
○新川では、9月12日3時30分頃名古屋市西区あし原町地先に おいて100mにわたり破堤したこと
及び内水により、約21,000 戸が浸水。
○天白川では、9月11日22時30分頃、名古屋市南区赤坪地先 付近において越水する等により約8,000戸が浸水。
○道路では、のり面崩壊等により高速自動車道及び直轄国道を含む 125箇所(9月14日10時現在)について、
また冠水により直轄 国道3箇所を含む95箇所(9月12日10時現在)について通行 止めを実施。
○各地で発生した土砂災害は、123件。この土砂災害により愛知県 小牧市などで、死者3名、負傷者10名、
家屋の全半壊等の被害 47件(9月21日現在)
○下水道では、名古屋市などの下水処理場2箇所、雨水ポンプ所32箇所等が水没し、機械、電気設備等が損傷。
○公園では、のり面崩壊等及び河川の増水により河川敷公園の施設 が流出
3.建設省の対応
○9月12日、「平成12年9月10日からの秋雨前線豪雨建設省災害 対策本部(本部長:河川局長)」を設置。
○9月13日、国土庁長官兼建設大臣が愛知県に現地視察。
○建設省調査団の派遣及び復旧工事等の技術的支援の実施
新川等の実施調査、応急工法指導等のため、9月12日に災害査定官、土木研究所職員計6名、19日に
総括災害査定官、9月27日に災害査定官、10月31日に防災・海岸課課長補佐を現地に派遣。
また、土砂災害の緊急現地調査のため、矢作川及び天竜川上流域へ9月18〜21日まで土木研究所職員
及び中部地建職員8名を現地に派遣。
国土地理院は、浸水区域と浸水深調査のため、職員5名を9月14日から17日まで派遣
○災害査定の実施
被災した公共土木施設の早期復旧のため、10月23日から長野県、11月6日から岐阜県、11月13日から愛知県に、
それぞれ第1次の災害査定に入り、年内には愛知県、岐阜県、長野県等の全ての災害査定を終了する方針。
○土砂災害対策
砂防関係緊急対策事業の採択及び実施を支援
災害関連緊急事業 長野県8箇所2,901百万円採択済
岐阜県17箇所3,927百万円採択済 愛知県11箇所1,309百万円採択済 静岡県2箇所1,137百万円採択済 山梨県2箇所 544百万円採択済○氾濫水の緊急的排水対策の実施
破堤した新川について9月13日午前に仮堤防で締切。また、中部地方建設局及び他の地方建設局保有
の排水ポンプ車20台を新川町、西枇杷島町等の浸水区域に出動させ、排水活動を実施。排水は9月14日
6時50分に概ね終了。
○住民への生活支援
被災者の仮住居として、愛知県内において公営住宅、公団住宅 等を提供。
住宅金融公庫において、愛知県等21都県における被災者を対 象に、災害復興住宅融資を9月18日より募集。
○都市型水害緊急検討委員会の設置
集中豪雨が大都市部を襲った際に、重大な被害を生じさせないために緊急的に実施すべき方策案等について
検討する「都市型水害緊急検討委員会」を設置、11月9日に「都市型水害対策に関する緊急提言」を提出、公表。