新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会(第3回) 令和2年12月11日(金)15:00〜17:30 中央合同庁舎2 号館地下2 階 講堂 議 事 次 第 1.開 会 2.報告事項 ・東京メトロ東西線東陽町駅での転落事故について ・ホームドアの新たな整備目標について 3.議 事 (1) 講 演 「駅ホームにおける視覚障害者の歩行訓練について」 日本歩行訓練士会 事務局長 堀内 恭子 様 (2) 新技術を活用した転落防止対策等に関するフォローアップ等 (3) 視覚障害者への声かけ・サポートに関するポスター等の取組紹介 日本弱視者ネットワーク(筑波大学附属視覚特別支援学校教諭) 宇野 和博 様 (4) その他(報告事項) ホームからの転落に関するアンケート及びヒアリングについて 4.閉 会 新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会(第3回) 【障害者団体・支援団体】 日本視覚障害者団体連合 情報部長 三宅 隆 日本弱視者ネットワーク(筑波大学附属視覚特別支援学校 教諭) 宇野 和博 東京都盲人福祉協会 常任理事 市原 寛一 埼玉県網膜色素変性症協会 会長 田村彰之助 日本歩行訓練士会 事務局長 堀内 恭子 日本盲導犬協会 顧問 吉川 明 【学識経験者】 成蹊大学 名誉教授 大倉 元宏 慶應義塾大学 経済学部 教授 中野 泰志 鉄道総合技術研究所 人間科学研究部 主任研究員 大野 央人 【鉄道事業者】 JR東日本 執行役員 安全企画部長 松橋 賢一 JR西日本 鉄道本部 駅業務部長 佐伯 祥一 東京メトロ 経営企画本部 企業価値創造部長 川上 幸一 小田急電鉄 常務取締役 交通サービス事業本部長 五十嵐 秀 近畿日本鉄道 取締役常務執行役員 企画統括部 副統括部長 湖東 幸弘 阪急阪神ホールディングス グループ開発室 部長 山本 隆弘 【国土交通省】 大臣官房 技術審議官(鉄道) 江口 秀二 総合政策局 安心生活政策課長 真鍋 英樹 鉄道局 総務課 鉄道サービス政策室長 森 龍平 (代理出席:鉄道局 総務課鉄道サービス政策室 課長補佐 土平 峰久) 鉄道局 都市鉄道政策課長 金指 和彦 (代理出席:鉄道局 都市鉄道政策課 企画調整官 信太 博之) 鉄道局 技術企画課長 岸谷 克己 鉄道局 安全監理官 森 信哉 (事務局 鉄道局技術企画課) 新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会(第3回) 座席表 ※図につき、テキスト版では割愛 資料1 1 事故概要 【発生日時】2020年11月29日(日) 12時48分頃 【発生場所】東西線東陽町駅1番線 【死傷者】男性(白杖をお持ちのお客様) 【お客様の動線】 @12時47分(05秒) 乗車券購入 A12時47分(20秒) 西口改札入場 B12時47分(40秒) 階段〜9号車付近から転落 【転落直後の対応】 ●ホーム上の駅社員 お客様が転落したのを認め直ちに転落箇所に走りながら非常停止スイッチを押下した。 ●ホーム上の警備員 9号車付近の警備員は同事象を認め直ちにホーム上の非常停止スイッチを押下した。 【事故時の状況】 ●ホームドアが供用開始前で、開いた状態であった。 ●反対側の2番線に列車が停車していた。 2 同駅での対応策 (1)ホームドア供用開始時期の前倒し 2月下旬からの供用開始を予定していたが、1月末供用開始予定に早める。 (2)ホームドア設置工事中の駅における警備員の増強 各改札口付近に警備員を1名(計2名)増員した。 (3)音声案内装置による注意喚起(※) ホーム上の階段及びエレベーターの降り口と各改札口に、人感センサーで自動的に発声する音声案内装置による注意喚起を実施した。 (4)お声かけ・見守る目の強化 同駅を含む全駅社員・警備員に対し、「視覚に障がいをお持ちのお客様」「お身体の不自由なお客様」等を見かけた場合は、必ずお声かけすること及び「見守る目の強化」を図ることを周知徹底した。 お客様の動線 ※図につき、テキスト版では割愛 転落時の人員配置 ※図につき、テキスト版では割愛 音声案内装置の設置箇所及び案内文 ※図につき、テキスト版では割愛 (※)音声案内 「ホームドア設置工事中です。ホームドアが開いたままになっていますので、ご注意ください。」 各改札口では「当駅のホームドアは1月下旬に使用を開始します。」と追加で案内 資料2 バリアフリー法に基づく基本方針における次期目標について(最終とりまとめ)(概要) 鉄軌道駅(平均利用者数に係る目標以外) 現行※1:2019年度末の数値 <ホームドア・可動式ホーム柵> ・車両扉の統一等の技術的困難さ、停車時分の増大等のサービス低下、膨大な投資費用等の課題を総合的に勘案した上で、優先的に整備すべき駅を検討し、地域の支援の下、可能な限り設置を促進 ※交通政策基本計画において2020年度までに約800駅の整備を行う →ホームドア等の設置状況(※1) : 858駅 目標※2:2019年度末の数値 <ホームドア・可動式ホーム柵> ・駅やホームの構造・利用実態、駅周辺エリアの状況などを勘案し、優先度が高いホームでの整備を加速化することを目指し、鉄軌道駅全体で3,000番線、うち平均利用者数が10万人以上/日の駅で800番線を整備する <ホームドア等の整備状況(※2)> ・鉄軌道駅全体の総番線数: 19,951番線、総駅数: 9,465駅 (うち10万人/日以上駅総番線数:1,275番線、総駅数: 285駅) ・鉄軌道駅全体の整備済総番線数: 1,953番線、整備済総駅数: 858駅 (うち10万人/日以上駅整備済番線数: 447番線、整備済駅数: 154駅) <その他(新設)> ・高齢者、障害者等に迂回による過度の負担が生じないよう、大規模な鉄軌道駅については、当該駅及び周辺施設の状況や当該駅の利用状況等を踏まえ、可能な限りバリアフリールートの複数化を進める ・駅施設・車両の構造等に応じて、十分に列車の走行の安全確保が図れることを確認しつつ、可能な限りプラットホームと車両乗降口の段差・隙間の縮小を進める ※ホームドア・可動式ホーム柵の整備実績は、整備済番線数とともに、整備済駅数についても公表予定。 資料3 P1 駅ホームにおける視覚障害者の歩行訓練について 新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会 第3回検討会2020年12月11日(金)15時〜18時 日本歩行訓練士会堀内恭子 P2 歩行訓練 Q1.自分ひとりの力で、誰にも頼ることなく目的地まで行くことが歩行訓練の目的でしょうか? いいえ 援助依頼という訓練があります いつでも・どこでも・行きたい時に・行きたいところに行くことが目的です。手段は問いません Q2.白杖を使って訓練することが歩行訓練でしょうか? いいえ 屋内歩行の訓練や手引きのされ方の訓練も含まれます P3 歩行訓練 今どこにいてどこに向かっているのか(定位) 視覚以外の様々な手がかりを集めてどこにいるのかを総合的に判断する ・音:車の音が横切る・交差点が近い ・におい:コーヒーのにおいがする・喫茶店が近い ・触る:白杖が溝蓋に触れる・道の端にいる ・運動感覚:傾斜を感じる・交差点の中央にいる(水勾配) P4 歩行訓練の流れ 1.手引きのされ方 2.屋内歩行技術 防御:手を肩の高さや下方に出し体を守る 伝い歩き:手で壁を伝いながら歩行 方向取り:壁に背をつけて直角の方向をとる 3.白杖操作技術 白杖の持ち方・構え方 白杖の振り方:2点でつく・全面床につけてすべらす(常時接地法) 白杖の伝い歩き:白杖で壁などを伝う P5 2点つき(タッチテクニック) ※動画につき、テキスト版では割愛 P6 2点つき段差 ※動画につき、テキスト版では割愛 P7 常時接地法(スライド法) ※動画につき、テキスト版では割愛 P8 常時接地法段差 ※動画につき、テキスト版では割愛 P9 伝い歩き ※動画につき、テキスト版では割愛 P10 歩行訓練の流れ 4.基礎的歩行技術 障害物回避 車の回避 歩道のない交差点横断 5.準繁華街歩行 歩道のある交差点横断 信号の利用 6.交通機関の利用 7.応用 P11 障害物回避 ※動画につき、テキスト版では割愛 P12 下り階段 ※動画につき、テキスト版では割愛 P13 ブロックの伝い方白杖のみ ※動画につき、テキスト版では割愛 P14 ブロックの伝い方片足 ※動画につき、テキスト版では割愛 P15 ブロックの伝い方両足 ※動画につき、テキスト版では割愛 P16 内方線の伝い方 ※動画につき、テキスト版では割愛 P17 歩行訓練の内容は一人一人違います 1.視覚障害者の状況 2.歩行訓練の目的 (屋内・近隣・通勤・通学等) 3.人的、物理的環境 4.歩行訓練にかけられる時間 P18 交通機関の利用における訓練の条件 1.安全性の確保 2.能率性の向上 3.見た目に自然な動きや容姿の獲得 4.その対象者にとってのやりやすい方法の獲得 5.軽快な動きの獲得 P19 交通機関の訓練 一連の流れを考慮 切符の購入→ 改札口の通過→ ホームの歩行→ 電車の乗車→ 電車の降車→ 降車駅のホームの歩行→ 出口の通過 P20 ホーム上の移動 1.長軸方向(線路と平行)は可能な限り移動しない 2.やむを得ない場合はより安全な側で移動 @島式か相対式か→相対式で移動 Aホームドア有りか無しか→有りで移動 B始発・終点駅か途中駅か→始発・終点駅で移動 P21 放出駅(島式) ※写真につき、テキスト版では割愛 京橋駅(単式ホームドアあり) ※写真につき、テキスト版では割愛 P22 ルート選択時に考慮すべき内容 1.混雑度 2.視覚障害者誘導用ブロックの敷設状況 @内方線の有無 A視覚的、触覚的コントラスト 3.障害物 柱、店舗など P23 触覚的コントラスト ※写真につき、テキスト版では割愛 P24 視覚的コントラスト ※写真につき、テキスト版では割愛 P25 駅ホーム上の歩行 1.常時接地法(スライド法) 2.ゆっくり歩く 3.ゆっくり白杖を振る 4.ふり幅をやや広めにする 5.ホームで自分の位置、方向がわからなくなれば、その場で動かずに援助依頼をする 6.その他の不測の事態が起きた場合は援助依頼をする P26 乗車時の4つのパターン 1.ドアとドアの間 2.正面が連結 3.正面がドア 4.伝うと連結 P27 電車の乗車方法 (ドアとドアの間:右手で白杖所持) 1.電車が停車する 2.スライド法(常接地法)で電車に近づく 3.ホームの端を発見 4.石突(杖先)を上げて車体を確認 5.ホームの端に杖を戻し接近 6.左手を前方に出し車体を確認 7.右を向き車体を左手で伝う 8.白杖は常にホームの端を確認 P28 9. 左手で空間を発見する 10.白杖で車体を確認 11.白杖で床を確認 12.白杖の先に足を運ぶ P29 ドアとドアの間 ※動画につき、テキスト版では割愛 P30 乗車・降車時白杖の先に足を置く ※動画につき、テキスト版では割愛 P31 1.正面連結 石突を上げても車体がない 2.正面ドア 左手を上げても車体がない 3.伝うと連結 白杖を上げても車体がない P32 正面が連結 ※動画につき、テキスト版では割愛 P33 正面がドア ※動画につき、テキスト版では割愛 P34 伝うと連結 ※動画につき、テキスト版では割愛 P35 降車方法 1.降車駅が近づけばドアで方向を取り、ドアから離れて降車の準備をする 2.ドアが開けば白杖でホームを確認して降車する P36 可能ならば電車の利用前に身に着けておくと良い事項 1.手引き 2.2点付き(タッチテクニック)常時接地時法(スライド法) 3.直進歩行 4.白杖による伝い歩き 5.障害物回避 6.混雑地の歩行 7.階段昇降やエスカレーターの利用 P37 1986年近畿阪和線堺市駅 相対式ホーム 19歳全盲女性 盲学校で歩行訓練受講 白杖常に使用 向かいの下りホームに到着した電車を上りの乗車と誤認し、そのまま線路に転落 上りのアナウンスの10秒後に下り電車入線 意識不明で入院後死亡 P38 1994年8月 関東小田急線新宿駅島式櫛型 33歳先天緑内症全盲歩行訓練:数日 白杖浮かせて保持 公衆電話利用後、改札に向かう点字ブロックを探し転落 P39 2014年6月 関東京急本線京急蒲田 駅島式男性64歳 色変手動弁聴覚障害 6級 歩行訓練:数日 丸柱、待合室視認 ホーム端に向かう途中、携帯操作でUターン。 ホーム縁端まで車両確認のため、白杖を少し浮かせて保持。短い編成で車両なし。 P40 1997年12月 中部桜通線今池駅島式 男性22歳ベーチェット病 全盲歩行訓練:6ヶ月程度 JIS型点字ブロック有り。寝不足 人が多く、杖を短めに少し立てて振った。人の流れに乗りながら中央部の階段に誘導している線状ブロックを探した。 線状ブロックを左に見つけ、点状ブロックがでてきたので、階段だと思い、足を出して転落 P41 2014年11月 関東東部東上線みずほ台駅島式 男性58歳色変光覚 聞き取りづらい歩行訓練:約6ヶ月 颯爽と歩きたい。援助の声がかからないように縁端ブロックを伝わないで歩行。援助を断る。タッチで歩行。杖先が落ちたが止まれなかった。 P42 2014年9月 近畿谷町線谷町9丁目駅 相対式男性46歳色変光覚 歩行訓練:盲学校で1年程度 JIS型内方線付き自動販売機でジュースを買うためポケットでコインを探していた。普段のルートに女性の集団がいたので、エレベーターの線路側を回り込んだ時に転落。白杖はより短く所持。 P43 2014年9月 近畿阪神本線梅田駅 島式櫛形女性51歳 色変0.05 歩行訓練:10回 JIS型内方線有り 改札通過後1番線に向かう。2の表示の裏に1の表示があると思い、裏に回り後ずさりして転落。 P44 エコー定位 1989年品川駅 歩行訓練なし 2歳で両眼摘出 転落時:21歳高校生いつもと異なる車両に乗る エコー定位(反響音)により電車と平行に歩く 電車が入線。ブロック伝い歩行柱が急に表れ反射的によけた P45 ロービジョン者の転落 面高(1984)の調査転落者22名中8名 大倉(2018年)のデータベース16例中8例 見間違い:線路を日陰だと思い歩行した 連結部の光が車内の蛍光灯の光だと勘違い 朝陽の当たった光を壁と間違え、壁にもたれようとして転落。 ・人にぶつかりよけたら落ちた。 ・車体を手で伝い、丸くなっているところで乗込んだら、連結部だった。 ・ホーム真ん中に下がろうとして後ろ下がりし、転落。 面高雅紀(1984:視覚障害リハビリテーション第20号 視覚障害者の交通機関(電車)利用における問題点―アンケート調査よりー) P46 ロービジョン者への啓発 一人でも多くの方に以下のことを伝えること 1.見間違える可能性があること 2.一生懸命に見ようとすると、音や白杖の情報などが入りくくなること まだ白杖を持てない人にも以下のことを伝える 3.駅ホーム上はゆっくり歩行する 4.必ず床があることを確認してから乗車すること P47 転落事故をなくすために 1.駅ホーム上の歩行訓練を受けていない人 いつでも受けてもらえる体制が必要 2.歩行訓練を受けたことがある人 歩行方法、駅の構造について再点検してほしい 資料4-1 P1 ご提案書 視覚障害者向け駅施設利用サポートシステム 【音声標識ガイドシステム】 株式会社エクシオテック P2 視覚障がい者とは ■視覚障がい者の実態 【視覚障害者の内訳】   1,2等級の割合 ・・・・・・・・・・ 全体の約60%   60才以上の割合 ・・・・・・・・・・ 全体の約70%   点字を読める人の割合 ・・・・・・ 全体の約9%    盲導犬数(全国) ・・・・・・・・・・ 928頭(2019年3月現在) 主に、視覚による情報は全体の約80%といわれております。 目のご不自由な方が外出するには様々な情報を『聴覚』や『触覚』から得ています。 『聴覚』・・・耳からの情報  『触覚』・・・手で触る情報、杖先で探る情報、足の裏で感じる情報 視覚障がい者は外出中に以下の事に困っています。 @ 自分の『現在位置』が分かりずらい。 A 点字ブロックでは 点状『警告・注意』 線状『方向』しか分からない。   また、連続されて敷設されなければ危険である。           B 目的地(建物、目的地点)の細かな位置確認が困難。 →音声による案内(音のランドマーク)が有効である。 ■音声標識ガイドシステムについて 音声標識ガイドシステムは、利用者が携帯する小型送受信機「シグナルエイド」と施設側に設置する音声標識ガイド装置「おんゆう」から構成されます。利用者が施設を来訪したときに、携帯する小型送受信機の押しボタンを押すと約10〜15m圏内に電波が送信され、音声標識ガイド装置が受信すると目標物の位置から音声で案内をするシステムです。 【音声標識ガイド装置で得られる情報】 @位置 ・・・ 目標物への方向 A音量 ・・・ 目標物までの距離 B内容 ・・・ 目標物の具体的な施設名称などの情報 音声標識ガイドシステム(駅改札口サポート対応型) 概要図 ■提案骨子 本システムは、駅施設を利用する視覚に障害を持つ利用者を円滑にサポートし、お客様サービスを図るものです。 ■概要 音声標識ガイド装置を改札口に設置し、通報装置(フラッシュチャイム)を駅事務室内に設置します。システムは以下の3つの方式で動作します。 @通常時「盲導鈴」 音声標識ガイド装置に内蔵された24時間タイマの設定時間内で、10秒間隔で盲導鈴(チャイム音)が鳴動します。 A電波受信「音声案内」 駅に訪れた利用者がシステムの利用可能エリアに入ると、小型送受信機から電子音が『ピッピッ』鳴りお知らせします。その後、利用者が小型送受信機を操作すると電波が発信され音声標識ガイド装置が受信すると音声案内を放送します。 B電波受信「駅員呼出」 利用者が駅係員のサポートを必要とした時、Aの音声案内利用後15秒以内にもう一度小型送受信機を操作すると電波が発信されます。その電波を音声標識ガイド装置が受信すると音声標識ガイド装置から音声案内を放送します。 同時に駅事務室内の通報装置(フラッシュチャイム)が「光」と「音」で利用者が来たことを知らせます。※放送終了後15秒以内にもう一度、小型送受信機からの電波を受信するとこの動作を繰り返します。 P3 ■特長 @「音声標識ガイド装置」は、東京都福祉のまちづくり条例準拠品 音声標識ガイド装置は、平成31年版東京都福祉のまちづくり条例の 1 建築物編,建築物(共同住宅等以外)(16)案内設備までの経路の整備基準の解説に記載された電波方式の音声誘導 A 「音声標識ガイド装置」は、東京都電気設備工事標準仕様書準拠品 音声標識ガイド装置は、令和2年版東京都電気設備工事標準仕様書の第6編 通信・情報設備工事 1.10誘導支援装置内の音声誘導装置(無線式検出タイプ) B「小型送受信機」は、自立生活支援用具給付対象種目に指定された商品 小型送受信機は、障害者自立支援法により自立生活支援用具給付対象種目に指定された商品(給付種目:歩行時間延長信号機用小型送信機)で利用者が市町村に申請し、給付または貸与を受ける。 ■システム利用イメージ ■機器イメージ ※図につき、テキスト版では割愛 資料4-2 P1 白杖認識システムのご紹介 2020年12月 株式会社エクシオテック P2 駅来場者(視覚障がい者)お知らせ AI内蔵ネットワークカメラ、制御盤(HUB等)、表示灯により構成 AI内蔵ネットワークカメラが白杖を持っている視覚障がい者を識別し、モニター装置により駅係員に対して通知 ※既存のネットワークカメラの使用は不可 ・お知らせ装置による通知 駅務室に設置したモニターに画像・ブザー音・フラッシュ(光)を用いて駅係員に通知 ・複数の改札口を駅務室で管理可能 ・認識することで、対象者に対して駅係員による適切な寄り添いを実現 ※複数台のカメラを設置し、1箇所の駅務室でシステム運用した場合 @ ライセンスはカメラごとに必要 A カメラ設定は、PC1台で可能(専用設定ソフトインストール) B カメラ1台ごとにIPアドレスを設定 P3 システム系統図例 ※図につき、テキスト版では割愛 P4 AIカメラの設置位置等 1.画角の調整 白杖が次の条件になるように調整を実施 @画面の高さの1/3以上 A画面の垂直線となす角度が60度以内 2.カメラの取り付け高さ・角度 白杖を前方から撮影できるように設置 推奨@設置高さ約3mA俯角50度 資料4-3 新技術を活用した転落防止対策等に関するヒアリング ご意見等記入用紙 <視覚障がい者向け駅施設利用サポートシステム(エクシオテック)> <白杖認識システム(エクシオテック)> ※後日メールでの回答も可能です。 資料5 新技術を活用した転落防止対策等に関するフォローアップ 令和2 年12 月11 日 第2回検討会(11月9日)においてヒアリングした7件の転落防止対策等について、当日の質疑や各委員へのアンケートに寄せられた意見等は以下の通り。 1.ホーム端接近時に注意喚起 1-1.AIカメラによるホーム端部歩行時の注意喚起システム(アイテック阪急阪神) <概要> ホームのカメラの映像から、ホーム端へ接近する人をAI で認識し、音声で注意喚起するもの。 <主な課題等> @ 誰に向けて警告しているのか特定できるようにする、求められる行動を具体的に伝えるなど、警告方法に工夫が必要。例えば、白杖を検知する機能を付加して「白杖の人、止まってください」と注意喚起することが望ましい。 A 危険エリアの範囲設定が重要(現行のホーム端から1.5m幅では広すぎる)。 B ホーム端に向かって短軸方向へ歩く人を抽出して警告するシステムへの改良が望ましい。 1-2.白杖による歩行支援システム(京セラ) <概要> ホーム端や車両に設置されたIC タグからの信号を足首や白杖の先端に取り付けた受信機が感知し、バイブレーターの振動で注意喚起するもの。 <主な課題等> @ 状況判断のための情報が増えることにより、注意の分散が起こる可能性。 A 白杖により伝わる床面の凹凸の情報と機器による振動を混同する可能性。 B 白杖が重いこと、ホーム・車両へのタグ設置コストが課題。 C 車両へのタグ設置は落下の懸念あり。 1-3.画像認識によるホーム転落検知システム(パナソニックシステムソリューションズジャパン) <概要> ホームのカメラ映像から転落する人をAI で認識し、駅執務室に通報するシステム。列車停止は駅係員により非常停止ボタンを押下して行うもの。 <主な課題等> @ 転落を検知後、即座に列車を緊急停止する仕組みが必要(一方で、誤認によるダイヤ乱れの増加が懸念される)。 A 転落そのものを防止することはできないため、他のシステムとの併用が必要。 B 転落発生前の時点で転落に結び付きそうな動きをする旅客を検出して警報を発するシステムに改良すべき。 2.視覚障害者の案内・誘導 2-1.白杖等改札口見守りシステム(アイテック阪急阪神) <概要> 改札口のカメラの映像から白杖や車椅子をAI で認識し、駅係員へ通知するもの。 <主な課題等> @ 障害者用IC カードの開発・普及とその活用を検討すべき。 A 手助けを求める視覚障害者が自発的に鉄道事業者側にリクエストできるシステムが望ましい。 B 盲導犬探知や、白杖不使用者への対応が課題。列車からホームに降りてきた視覚障害者の検知ができない。 C 有人駅でないと即時対応が難しい。 2-2.視覚障害者移動支援アプリ「shikAI」(リンクス) <概要> 警告ブロックに貼付したQR コードをスマホで読み取り、専用アプリによる音声案内で誘導ブロック上を安全に誘導するもの。 <主な課題等> @ 歩きスマホになるおそれがある。 A 認識間違いや聞き間違いがあった場合は危険。 B 新たな情報を得るために注意の分散が起こらないか懸念。 C 電車の存在の有無も知らせないと転落が防止できない。 2-3.スマホを用いた信号情報確認システム(日本信号) <概要> スマホにより交通信号の状態を音声で知らせたり、歩行横断時の青時間を延長することにより、歩行者の安全を支援するもので、今後、駅ホームにおける情報提供に係る応用も考えられる。 <主な課題等> @ 歩きスマホになるおそれがある。 A 駅ホームでの利用については、より具体的な検討が必要。 2-4.スマホを用いたマッチング・クラウドサービス(アイテック阪急阪神) <概要> 視覚障害者がスマホアプリで送信した支援要請を駅係員等が受信し、案内・支援をするもの。 <主な課題等> @ 地上設備が不要で安価、クラウドとスマホで完結するためシステムの拡充や複数事業者での展開が期待できる。 A 視覚障害者が必要を感じた時に支援要請できることはメリット。 B リモートサポートは、勘違いや聞き間違いなど安全性に課題がある。 C 一般人による介助には資格要件の付与などが必要。 資料6 ※ポスターにつき、テキスト版では割愛 資料7 ホームからの転落に関するアンケート及びヒアリングについて 1.転落の要因分析等のためのアンケート アンケートの目的 ○ホームから転落した経験、ヒヤリハットの経験のある方に転落時・ヒヤリハット時の状況等をお伺いし、転落の要因・傾向を分析することで、今後の転落対策の検討に役立てる。 対象・実施方法 【対象】 日本視覚障害者団体連合の会員等約11,500名 日本弱視者ネットワークの会員約220名 日本網膜色素変性症協会の会員約3,900名 【方法】・メールで配信・回収 ・11月中旬〜12月17日(回答期間1か月程度) アンケートの主な内容 ○当事者自身に関する質問 ・年齢、性別 ・視力の状況 ・歩行訓練の経験の有無 ・鉄道の利用頻度等 ○転落・ヒヤリハット経験時の状況に関する質問(転落・ヒヤリハット経験者のみ) ・発生場所、日時、移動の理由 ・当事者自身が考える転落の要因 ・介助者の有無、声掛けの有無 ・転落・ヒヤリハット経験時の白杖の使用方法等 2.ヒアリング・現地調査 ○より詳細に転落の要因を分析するため、アンケートに回答いただいた転落・ヒヤリハット経験者のうち、国土交通省からのヒアリングを受けてもよいと回答いただいた方に対して、順次ヒアリング・現地調査を実施中 ※12月9日時点で9名(18件)のヒアリングを実施済み。