事例番号
129
市区町村(地区)
黒潮町(旧大方町)
タイトル
「私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。」
1. 背景
旧大方町の松原は昭和40年代までは町内外の行楽客で賑わっていたが、都市公園に指定されたことから状況は一変、飲食店や旅館は立ち退きを余儀なくされ、後には更地が出現、雑木、雑草に覆われ有刺鉄線で囲まれた荒廃した場所になってしまった。そして計画は撤回され、再び人々が訪れるようになった。ふるさと創生で全国的にハコモノが建設される中、旧大方町ではこの砂浜がそのまま美術館であるとの認識で新しい活動が始まった。
2. 目標
3. 取り組みの体制
「NPO法人砂浜美術館」 (地元の自由な集まり「砂美人連(サミットれん)」から発展)
4. 具体策
・「Tシャツアート展」の開催 ・「砂の彫刻」「潮風のキルト展」「漂流物展」「ホエールウォッチング」「らっきょうの花見」「シーサイドはだしマラソン」等のイベントが派生 ・学校に出かけて環境問題の授業を実施 ・エコツアーの企画等 ・ミュージアムグッズのネット販売 ・県立都市公園の管理業務受託
5. 特徴的手法
・施設を何も作らないまま毎年開催できる展開会場を見出したエコロジカルな発想 ・確実に存在するのは「考え方」だけという新しいまちづくりの発想 ・強い意気込みではなく地域を楽しむという遊び心で始めたもの ・デザイナーの力を借りて、押し付けにならないさりげなさで情報発信
6. 課題
・砂浜美術館の考え方が地元に浸透しているか(町の採点は厳しい) ・地域経済へ波及する段階に達していないとの町の評価 ・NPO法人としての経済的自立とミッションとのバランス