事故防止対策については、発注者、施工者それぞれにおいて努力いただいているところですが、下水道工事における平成15年の死傷者件数151件、死傷者数162名と依然として増加傾向にあります。このような状況に対処するため、下水道工事で重点的に取り組んでいただきたい安全対策の施策について取りまとめ、平成16年1月30日付けで都道府県・政令指定都市等の下水道担当課長等に周知させていただきました。
■足場等からの墜落事故に対する重点対策
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手すり先行型足場など、「組立解体時に安全な足場」の使用の推進
(参照:手すり先行工法に関するガイドライン(厚生労働省 平成15年4月)) |
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足場工に関する施工計画の充実 |
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親綱、安全帯の適切な取り扱いの徹底 |
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チェックリスト等の活用による安全点検の強化 |
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建設労働者に対する表彰制度・ペナルティ制度の推進 |
■重機等との接触等の事故に対する重点対策
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重機オペレーター等の安全意識を高めるためのステッカー運動の推進
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「誘導なしではバックしない」 |
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「動くときはアームを下げる(バックホウ)」 |
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「荷台を下げてから動く(ダンプトラック)」など |
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重機の誘導員の配置の徹底 |
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重機と作業員の行動範囲の分離
(参考) 「車両系建設機械等の運転業務従事者に対する危険を再認識させるための教育の 推進について」(平成13年7月12日厚生労働省労働基準局長通知) |
■土砂崩落に対する重点対策
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土留め先行工法の徹底
(参照:「土留め先行工法に関する指針とその解説(建設業労働災害防止協会 平成14年6月)」) |
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あて矢板(床付まで掘削をして矢板をあてる施工)等危険な施工の撲滅 |
■飛来落下事故に対する重点対策
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玉掛け方法の点検強化
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吊り上げ時の地切り作業の徹底 |
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つり荷との距離の確保 |
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立入禁止区域の徹底 |
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長尺物への介錯ロープの使用徹底 |
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つり金具、玉掛けワイヤーの点検強化 |
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クレーン機能付バックホウの使用の推進 |
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資格者の再教育 |
■交通事故防止に対する重点対策
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デルタクッション設置の推進(一般車両進入防止) |
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交通誘導員の服装改善の徹底(一般ドライバーに対する注意換気の向上) |
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適正な交通誘導員の配置 |
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交通誘導員の再教育 |
■共通の重点防止対策
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現場管理者、技能者、建設従事者等を対象とした安全教育の推進
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建設業従事者に対する安全衛生教育の実施 |
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技能者等に対する再教育の推進 |
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現場管理者等に対する教育の推進 |
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建設業労働安全衛生マネジメントシステムの導入推進 |
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表彰制度の推進 |
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