琵琶湖総合開発計画(平成9年3月終結)

琵琶湖総合開発特別措置法に基づき、滋賀県知事が原案を作成し内閣総理大臣が決定する計画で、これらの一連の諸課題に対応するため、琵琶湖の自然環境の保全と汚濁した水質の回復を図りつつ、その水資源の利用と関係住民の福祉とをあわせ増進するための施策を推進しようとするものです。

計画の期間は、当初昭和47年度〜56年度の10か年計画でしたが、57年8月に、当初計画における残事業の完成及び琵琶湖の水質保全対策の充実を図るため10年間延長し、さらに平成4年8月に5年間延長され、最終的に、昭和47年度〜平成8年度までの25か年の計画に変更されました。

計画には、最終的に計22事業が位置づけられ、計画総事業費は約1兆8,636億円、実施総事業費は約1兆9,055億円、進捗率は約102%に達し、近畿圏の健全な発展に寄与しました。

計画の実施及び推進上の特別の措置としては、国庫補助・負担率の引き上げの特別の措置のほかに下流負担金制度がありました。

琵琶湖総合開発事業は平成8年度末をもって終結しましたが、琵琶湖及びその周辺地域は近畿圏及び中部圏の保全区域として、また約400万年の歴史を持つ世界で第3番目の古代湖として豊かな生態系を有し、さらには京阪神等の約1,400万人の生活、都市活動、生産活動等を支える水資源として重要な位置づけにあります。

琵琶湖の水質は、昭和50年代後半には一定の改善が見られましたが、昭和60年代以降、北湖のCODが漸増傾向になるなど厳しい状況にあり、環境基準(人の健康を保護し、生活環境の保全を図る上で維持することが望ましい基準)は達成されていません。また、固有種の生息域の減少なども懸念されています。このため、水質の保全、水源のかん養、自然的環境・景観の保全等の幅広い観点から琵琶湖の総合的な保全を進めて行くことが必要です。

計画の概要

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