街路整備に対する素朴な疑問


Q1
大都市より地方の道路整備を重視しているのでは?
A1
大都市は骨格路線を重点的に整備しています。
大都市では、激化する世界の都市競争におけるわが国の社会経済のけん引役として、高次な都市機能が集積し、円滑かつ効率的に機能を発揮する必要があります。
大量に発生する交通を適切に処理し、職住のバランスのとれた都市構造への再編を進めるため、都市高速道路や骨格的な幹線道路の戦略的整備に力点を置いています。
さらに、大都市の重要課題である住宅宅地供給を支える道路整備を進めています。



Q2
地方の都市では、道路が命。まだまだ整備が遅れているのでは?
A2
活性化の起爆剤となる道路を重点的に整備しています。
21世紀に向けて、豊かで活力のある我が国をつくり上げるためには、豊かな自然、個性的な文化を活かしながら、大都市にない高い生活環境を整備して地方都市の活性化による自立的な生活圏域を形成することが必要です。
このため、街のにぎわいの核となる駅前通りや都市の拠点になる地区のメインストリートなどを重点的に整備しています。
さらに広域的な交流を進めるために、広域交通ネットワークとの連結を進めていきます。



Q3
都市内では道路を造ってもすぐに車であふれてしまうのでは?
A3
事業が進んだ所では、着実に効果が上がっています。
都市内の道路は自動車交通量に比べまだ不足しているため、あちこちで渋滞が見られ、道路整備効果が実感できにくくなっています。しかしながら、整備が終わった箇所では車の流れが良くなり、渋滞が解消されています。
また、道路整備は都市構造の誘導や街並みの美観、土地の高度利用にもつながっています。



Q4
都市内道路整備を進めると、街に車が増えて生活を脅かすのでは?
A4
「人の安全」と「人の動きやすさ」を大事と考えています。
都市における交通は、自動車だけでなく、バスや路面電車などの公共交通、歩行者や自転車等から成り立っています。これらが道路上で混在した状況では、歩行者は安心して通行できません。このため、幹線道路の整備による住宅地からの通過交通の排除や、歩道の整備による歩行者空間の確保を進めています。
また、自動車を含めて各種の交通手段がうまく役割分担し、全体として都市の中で最も人が動きやすくなるように道路の整備は進められています。



Q5
画一的な道路整備を進める結果、個性のない街並みができてしまうのでは?
A5
地域の特色を活かした街づくり、質の高い住宅地づくり、地域の安全にも貢献しています。
創造力と活力にあふれた地域社会を構築していくためには、地域の選択と責任による個性ある地域づくりが求められています。都市における道づくりも、従来のように機能性や効率性のみを重視するのではなく、人々の生活の高度化、多様化に対応し、快適性や美しさを向上させる必要があります。
このため、地域の自主的なまちづくり計画に基づき、地域の個性や多様性を活かした道筋と街並みの整備などを進めています。



Q6
都市内での道路整備はなかなか進んでいないのでは?
A6
予算の確保に努め、また事業の重点化を行い、早期完成を目指しています。
都市内での道路整備は、用地買収や建物移転が必要となるため、箇所あたりの事業費が大きくなります。また、多くの地権者に関連し、その多くが移転に伴う生活の再建が必要となるため、用地の買収には時間を要さざるを得ないのが現状です。
しかし、厳しい国の財政状況の下、事業の重点化を行い、円滑な事業執行に努め、早期完成を目指しています。



Q7
都市内道路整備での国と地方の役割分担に問題があるのでは?
A7
国と地方の対等なパートナーシップで、まちづくりを進めていきます。
都市内の道路整備は地方自治体が定める都市計画に基づいて進められていますが、特に重要な路線については国庫補助金等により国がその整備の推進を支援しています。
しかし、事業を進める上で 国が余分な口出しをしているとの指摘もあります。今後は、国の関与の観点の明確化とともに事務も極力簡素化するなど、国と地方が対等なパートナーとしてまちづくりが進められるよう改革していきます。


ひとつ前に戻ります 国土交通省トップへ 都市・地域整備局トップへ