PT調査の実施状況・結果概要
近年の実施概要
1.検討体制 2.実態調査 3.現況分析 4.予測手法 5.計画提案
■長崎都市圏
 

3.現況分析

(1)分析内容

分類

テーマ

分析内容・分析のねらい

現況交通分析
(一般課題分析)
人口および市街地の動向 圏域人口の拡大、高齢化および核家族化の進行、長崎市への一極集中、市街地の外延化と都心部の空洞化
産業の動向 第3次産業へのシフト、第2次産業の外延化、第3次産業の外延化、商業活動の停滞
都市圏全体でみた交通特性 トリップ数、目的構成、交通手段特性、目的と交通手段、発着時間帯別目的別発生集中状況、発着時間帯別代表交通手段別発生集中交通量
属性でみた交通特性 外出率、属性別目的別生成原単位、集約ゾーン別産業別生成原単位、駅別端末交通手段、平均所要時間、有料道路IC別目的別利用交通量
地域でみた交通特性 地域別発生集中量、目的構成と交通手段特性、集約ゾーン別発生量、集中量、集約ゾーン別交通手段別発生量、集中量、交通機関分担状況
地域間でみた交通特性 地域別内々交通量、目的別にみた地域間の人の動き、交通手段別にみた地域間の人の動き、地域間トリップ数の推移(第2回調査と比較)
自動車交通 自動車保有の増加、自動車利用の増加、自動車交通量の増加、道路供給の不足、都心地区への通過交通の流入、多様なニーズに対応したネットワーク形成の流れ、自家用車が主体の観光交通
公共交通 鉄道利用の伸び悩み、路面電車の復権、路線バス利用の減少、交通結節施設整備の遅れ

現況課題分析
(特定課題分析)

斜面市街地交通 家庭訪問調査結果の斜面市街地の交通実態の特性を踏まえ、具体的な移動ルートとの関連性から問題点、課題を検討
検討項目:
(1) 世帯構成別及び自動車乗り入れの可否による自動車保有状況の把握、生活環境との関連性について検討
(2) 自動車乗り入れの可否による定住年数の状況、生活環境への要望等について把握、公共交通再編計画等の基礎資料を得る
(3) 手段別の移動ルートや移動時間による移動空間の特性を知り、地区における公共交通支援のあり方の基礎資料を得る
休日観光交通 観光周遊性と自家用車、公共交通利用者の交通事情などのクロス集計を行い、観光交通における問題点・課題について検討
検討項目:
(1) 性別年齢構成の把握
(2) 年齢構成別随行人数、宿泊地、観光目的地、宿泊日数の把握
(3) 随行人数別の移動手段特性の把握
(4) 宿泊地、観光目的地、宿泊日数別の移動手段特性から周遊性の関連について把握
(5) 年齢構成、観光目的地、移動手段別の公共交通あるいは自家用車利用時の交通環境に対する意見及び要望について把握
商業地駐車交通
都心部での駐車実態や荷捌きの特性について把握
路線別あるいは地区別の駐車特性について検討
検討項目:
(1) 用途別駐車場整備、設置位置状況の把握
(2) 用途別駐車原単位設定のための基礎資料を得る
(3) 駐車形態別・構造別の駐車場整備状況の把握
(4) 荷捌き駐車原単位設定のための基礎資料を得る
(5) 将来整備目標設定のための基礎資料を得る
(6) 附置義務基準を作成する上で問題点、課題を把握する
(7) 荷捌き駐車のピーク特性及びピーク時における車種特性の把握
(8) 荷捌き駐車の車種別出入り台数、駐車時間、駐車場所の把握

(2)特徴的な分析結果

1) 路面電車の復権


⇒昭和30、40年代に減少傾向にあった路面電車だが、近年定時性が確保されたことや、料金が100円で、他の移動手段よりも割安なことから利用者数が増えている
路面電車の利用者数推移
 

2) 自家用車が主体の観光交通


⇒長崎県は全国でも8位の観光立県である。県内の主要観光地は長崎市外と、佐世保市のハウステンボスが中心である。これら2地域での周遊率が高く、自家用車、レンタカー、観光バスなどの自動車による来訪者が多い。これら自動車による観光交通は長崎市内の観光においても公共交通への転換はほとんど見られない。
長崎市までの観光交通手段と市内での交通手段
 

3) 路線バス利用の減少

路線バスの利用者数の推移は、横ばいあるいは減少傾向にある。自家用車の利用増大に伴い路線バス利用者数は減少し続けており、利用分担率も10.6 %まで減少してきている。
 

4) 斜面市街地交通


⇒家庭訪問調査結果の斜面市街地の交通実態の特性を踏まえ、具体的な移動ルートとの関連性から問題点および課題を検討。

【地区概要】
自動車の保有状況×世帯構成、自宅先への乗り入れ状況×生活への満足度などのクロス集計
【トリップ状況】
最寄りの公共交通×アクセス時間、公共交通への移動手段×アクセス時間などのクロス集計
バス利用分担率
 

5) 観光地別意見・希望項目


グラバー園の観光者について路面電車、路線バスの乗換がわかりづらい、平和記念公園の観光者について駐車場の位置がわかりづらいといった意見が相対的に多くみられる。
 

6) 月別曜日別搬出入状況


月の上旬(1〜10日)が66.7%と非常に多いが、月上旬では有ピーク時(16時〜19時台)の搬出入の占める割合が低い。曜日別にみると、月曜日が38.0%、金曜日が24.6%と多くなっている。
半出入ピーク日およびピーク時間
 
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