2.実態調査
実態調査は、本体調査(家庭訪問調査)と家庭訪問調査の付帯調査として住民意識調査、交通結節点乗継調査、新幹線利用者調査、外国人交通行動調査、本体調査を拡大する際の補正に使うスクリーンライン調査、補足調査として、事業所アンケート調査が行われた。
(1)本体調査
調査方法 |
家庭訪問調査(訪問配布・訪問回収) |
抽出方法・抽出率 |
住民基本台帳による系統抽出法 |
抽出率:8.64% |
調査対象者 |
調査対象世帯の満5歳以上の人 |
調査対象者数:90,694人 |
調査対象日 |
平成13年11月上旬〜12月中旬の1日 |
調査票の種類 |
世帯票、自動車票、個人票からなる調査票 |
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●静岡中部都市圏における本体調査の調査項目
調査票 |
分類 |
項目 |
静岡中部 |
世帯票 |
世帯特性 |
現住所 |
○ |
住居の種類(持家 or 賃貸) |
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住居の建て方(戸建 or 集合) |
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世帯人数 |
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世帯構成員の属性 |
性別 |
○ |
年齢 |
○ |
世帯主との続柄 |
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職業 |
○ |
産業 |
○ |
勤務先・通学先の所在地 |
○ |
労働時間・始業時刻 |
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出勤・登校の有無(調査日) |
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保有する運転免許の有無・種類 |
○ |
利用可能な自動車 |
○ |
自動車等保有状況 |
保有車種・台数 |
○ |
ナンバープレート |
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所有者 |
○ |
保管場所 |
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走行距離(調査日、年間) |
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公共交通状況 |
最寄り鉄道駅へのアクセス距離・時間 |
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最寄りバス停へのアクセス距離・時間 |
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調査票 |
分類 |
項目 |
静岡中部 |
個人票 |
移動状況 |
出発地・到着地 |
○ |
出発時刻・到着時刻 |
○ |
出発地施設・到着地施設 |
○ |
目的 |
○ |
交通手段 |
○ |
所要時間 |
○ |
同行人数 |
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出発地から到着地までの距離 |
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特定経路通行の有無 |
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移動時荷物保有の有無 |
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自動車利用状況 |
利用した自動車 |
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自動車運転者 |
○ |
同乗者数(家族) |
○ |
同乗者数(家族以外) |
○ |
到着地駐車場所 |
○ |
利用有料駐車場の費用 |
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有料道路利用の有無・乗降IC |
○ |
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注: |
調査項目は本サイトに掲載の他都市圏で設定された項目も含めている。静岡中部都市圏で設定された調査項目は○印を付与したものである。 |
(2)付帯調査
(1)住民意識調査
調査目的 |
家庭訪問調査では把握できない事項を調査し、家庭訪問調査を補完する。
住民の交通に対する利便性評価や公共交通や徒歩・二輪利用の状況、交通施策のあり方に対する意見を把握。 |
調査方法 |
家庭訪問調査(訪問配布・訪問回収) |
抽出方法 |
住民基本台帳 |
調査対象者 |
調査対象世帯の中で、通勤者、高齢者、買い物によく行く人1人
回収数(通勤者:7,367人、高齢者:9,370人、買い物:7,516人) |
調査対象日 |
平成13年11月上旬〜12月中旬の1日 |
調査票の種類 |
高齢者用、通勤者用、買い物用(いずれかひとつ) |
調査内容 |
・ |
居住地の交通手段別の利便性に関する意識 |
・ |
最寄りのバス停、駅の有無と所要時間 |
・ |
徒歩交通圏(距離) |
・ |
自転車交通圏、自転車利用理由 |
・ |
道路空間の使い方や使用制限に関する意識 |
・ |
道路整備と負担に関する意識 |
・ |
公共交通と負担に関する意識 |
・ |
交通路居住環境に関する選択意識 |
・ |
通勤手段と自動車抑制施策への協力意識 |
・ |
高齢者運転断念行動の把握 |
・ |
休日の買い物行動 |
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(2)外国人交通行動調査
調査目的 |
本体調査では把握できない外国人世帯の交通行動を調査することにより外国人集中地区における交通状況への影響を把握 |
調査方法 |
家庭訪問聞き取り調査 |
抽出方法 |
訪問世帯の方に次の世帯の方を紹介していただく |
調査日時 |
平成13年11月15日(木) |
調査対象者 |
焼津市の県営田尻団地及び周辺地区に居住している外国人(基本はブラジル人)
有効回収票数:120票 |
調査方法 |
・ |
通訳者と調査員がペアで行動。通訳者が聞き取り、調査員が記入。 |
・ |
お願い文はポルトガル語版、調査票は日本語版。 |
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調査内容 |
・ |
交通条件(自動車、自転車保有の有無、運転免許の有無) |
・ |
一日の行動(目的施設、移動目的、交通手段) |
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(3)交通結節点乗継調査
調査目的 |
家庭訪問調査では把握できない都市圏外からの流入者や交通結節点の乗換え施設や端末交通手段に関する評価を把握 |
調査方法 |
JR
・改札口へ向かう人に調査を依頼し、協力可能な方に聞き取り形式で調査
静岡鉄道
・プラットホームにて列車を待っている乗車客に対し、その場で聞き取り形式で調査
静鉄バス
・乗り場にバスを待っている乗客者に対して、その場で聞き取り形式で調査 |
調査日時 |
平成13年11月20日(火)午前7時〜午後8時 |
調査対象者 |
・都市圏内JR東海道本線17駅を利用する人
・静岡鉄道静岡清水線3駅、静鉄バスセンター、静岡駅バスターミナルを利用する人
有効回収票数(JR:1,846票、静岡鉄道:423票、バスセンター・バスターミナル:225票) |
調査項目 |
・交通行動
・乗換え施設や端末交通の利用者による評価
(乗換え施設及び端末交通手段満足度) |
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|
(交通結節点乗り継ぎ調査調査票(JR)) |
|
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(交通結節点乗り継ぎ調査調査票(静鉄)) |
|
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(交通結節点乗り継ぎ調査調査票(静鉄バス)) |
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(4)新幹線利用者調査
調査目的 |
家庭訪問調査では捉えることができない調査対象域外居住者の都市圏内での交通行動を把握 |
調査方法 |
新幹線プラットホームにて列車を待っている乗車客に対して、その場で聞き取り形式で調査 |
抽出方法 |
JR東海道新幹線 静岡駅 プラットホーム |
調査日時 |
平成13年11月20日(火)始発〜終発 |
調査対象者 |
新幹線利用者
有効回収票数:1,286票 |
調査方法 |
・交通行動、滞在日数等
・乗換え施設や端末交通の利用者による評価
(乗換え施設及び端末交通手段満足度) |
|
|
(新幹線利用調査調査票) |
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(5)事業所アンケート調査
(3)補正・補完調査
調査日時 |
平成13年11月13日(火)〜14日(水)
午前3:00〜翌午前3:00 |
調査目的 |
家庭訪問調査の精度状況を検証 |
調査方法 |
安部川断面をスクリーンラインとして設定し当断面を通過する橋梁9箇所の断面交通量を把握。
域外からの大量な流出入交通があることから、富士川断面(3箇所)、大井川断面(6箇所)も検証断面とする。 |
補正方法等 |
・ |
スクリーンライン交通量(安部川、301千台(車種計))に対して89%(268千台)の補足率であり、概ね適合している。 |
・ |
貨物車についてはセンサス値(54千台)とPT値(33千台)を比較すると、補足率が低い。乗用車はセンサス値(122千台)とPT値(117千台)を比較すると、概ね一致している。 |
以上のことから、貨物車トリップを乗用車の捕捉水準(0.96)まで補正する。
センサスにより貨物車の補正を行った。
域内乗用車のPT/センサス比=0.96(スクリーンライン)
域内貨物車のPT/センサス比=0.62(スクリーンライン) |
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補正係数=0.96/0.62=1.55 |
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