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雲仙市
神代小路地区
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当地区は、雲仙市の北部(旧国見町)、島原鉄道神代駅付近に位置する。神代鍋島藩の武家屋敷建築と明治期以降の近代和風建築の建造物群が石垣、生垣、樹木等とともに情緒豊かな町並み景観を形成しており、平成17年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
街路事業において、沿道の舗装改修に伴い縁石を自然石化し、電柱を移設、景観配慮の街灯設置等を実現した。城址膝下の護岸工事においては自然石を用いて修景化している。
建物の老朽化と居住者の高齢化による伝統的町並みの喪失化に危機感を覚えた地元有志が平成11年に「神代小路まちなみ保存会」を設立し、疎水清掃、生垣剪定、緋寒桜の苗木移植等の活動を定期的に実施している。 |
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▲地区全景。当該地区は、周囲を神代城址と堀を兼ねた河川で囲まれ、武家地の名残を有する落ち着いたまちなみ景観が広がる。 |
▲屋根を取り巻く緑豊かな生垣と樹木が、石垣、水路の工作物とあいまって美しい景観を醸し出している。道路縁石に自然石を使用。
また景観に調和した街灯を設置している。 |
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▲電柱が移設された通りには、商業看板、自動販売機等もなく、情緒ある景観が蘇った。 |
▲茅葺きの武家屋敷(永松邸)は、伝統的建造物に指定され、一般に公開されている。水路の清掃は住民の当番で実施されている。 |
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▲公有化された鍋島邸は、旧領主屋敷にふさわしい敷地と邸宅からなる。庭園は市民ボランティアの協力を得て管理されている。 |
▲まちなみ保存調査がきっかけとなって始まった空家生垣の剪定ボランティア事業。地区住民の協力も得られ、まちなみ保存に対する意識が高まった。 |
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