国土交通省 都市・地域整備局 公園緑地・景観課 景観・歴史文化環境整備室: 景観
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平成19年度「美しいまちなみ特別賞」

  長岡市栃尾表町(ながおかしとちおおもてまち)地区


地区は、「栃尾城」城址の麓に位置し、300mほど町屋の連なる中世発祥の在郷集落である。国内でも有数の豪雪地であり、冬場の貴重な歩行空間として「雁木」が現代まで残り、これらが連なることで独特の地域景観を醸し出している。しかし近年歯抜け状態が見られるようになった。
 雁木が連続する独特の地域景観を復活させようと、平成9年より、地域住民、新潟大学、行政との協働で歯抜け雁木の解消、老朽雁木の再建に取り組み、短期間で集中的に実施するのではなく、長い時間をかけて、住民によるセルフチェックを行いながら少しずつ環境を改善していくという活動方針のもと、平成12年より毎年新たなデザイン雁木を建築している。平成13年に住民相互の紳士協定である「表町まちづくり協定」を締結。また、地域において植樹や環境美化活動などの取り組みが行われている。
 こうした取り組みにより地域コミュニティが一層醸成し、住環境の向上とともに観光客の増加にもつながっている。

 
 
▲栃尾表町は約300mにわたって冬場の歩行空間を確保するための「雁木」が連なり、独特の街並みをつくりだしている。 ▲建てられた雁木には照明も取り付けられ、表町の静かな夜に新たな表情と安心感を与える。
 
 
▲雁木は一つ一つが違うため、雁木下のシークエンスは変化に富んでいる。これが栃尾表町の雁木の特徴でもある。 ▲住民と学生は楽しみながら、まちづくりをしている。こうした交流の中から新たなまちなみが生まれる。
 
 
▲新しく生まれた雁木にはベンチなども取り付けられ、まちの新たな「よったかり」の場となっている。 ▲雁木の建設は住民と学生が中心となり、地元工務店の協力を得て行われる。また地区の小学生なども見学に訪れる。この活動は生きた学習の場でもある。


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