官庁営繕

横浜第二地方合同庁舎

■ 施設概要

 横浜第二地方合同庁舎の前身である横浜生糸検査所は、当時主要な輸出品であった生糸の品質を確保するために明治期に設立されました。大正12年(1923年)の関東大震災で既存庁舎が被害を受けましたが、復興事業として鉄筋コンクリートの先駆者として名高い建築家・遠藤於菟(おと)の設計により、大正15年(1926年)に再建されました。
 昭和28年(1953年)に横浜農林総合庁舎となり、生糸で繁栄した横浜を象徴する近代建築として、「キーケン」の愛称で長く市民に親しまれていました。その後、市民サービスの向上のため官公署の集約化が図られ、平成8年(1996年)に横浜第二地方合同庁舎として竣工しました。
 既存の建物は、執務室に必要な内部空間の確保や構造体をそのまま保存・活用することが困難だったため、記録調査を実施し建物すべてを解体しました。合同庁舎の整備にあたっては、歴史的景観の保全に寄与するよう市民に親しまれた外観を創建時に近い形で復元するとともに、現代的デザインの高層部分をセットバックさせることで、景観に配慮しています。
 平成2年度(1990年)には横浜市認定歴史的建造物に認定されました。

  • 横浜第二地方合同庁舎

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■ 建物データ

 創建当時の名称 : 横浜生糸検査所
       地 : 神奈川県横浜市中区
      模 : 鉄筋コンクリート造 地上4階、地下1階
       者 : 遠藤 於菟
       年 : 大正15年(1926年)
       法 : 外壁を復元・保存
       他 : 増築部 鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造 地上23階、地下3階
               横浜市認定歴史的建造物(平成2年度)

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