1) グリーン庁舎
1.背景
1997年12月に地球温暖化防止京都会議が開催され我が国における環境問題への関心が急速に高まるとともに、地球温暖化防止対策を早急に推進する必要が生じたことから、官庁営繕部では、環境配慮型官庁施設(グリーン庁舎)計画指針を策定し、地球環境保全に配慮した官庁施設の整備を推進しているところである。
我が国における地球温暖化対策の主な取組
H10.3「環境配慮型官庁施設(グリーン庁舎)計画指針」
・官庁施設における二酸化炭素の排出削減など、環境負荷の低減を推進
H12.12「官庁施設の環境配慮診断・改修(グリーン診断・改修)計画指針」
・膨大なストックである既存官庁施設への環境対策を推進
H14.3「地球温暖化対策推進大綱」(地球温暖化対策推進本部)
・グリーン庁舎の整備の推進及びグリーン診断・改修の推進を、民生部門の需要面での対策として採用
2.グリーン庁舎概要
グリーン庁舎とは、計画から建設、運用、廃棄に至るまでの建物のライフサイクルを通じた環境負荷の低減に配慮し、我が国の建築分野における環境保全対策のモデルとなる庁舎であり、以下の5つの観点を考慮して整備を行うこととしている。具体的にはLCCO2(ライフサイクルCO2排出量)を主たる指標とし、さらにLCW (ライフサイクル廃棄物(最終処分)量)、LCR(ライフサイクル投入資源量)を指標として追加することとしている。
@周辺環境への配慮 (屋上緑化、親水性舗装など)
A運用段階の省エネルギー・省資源
(太陽光発電、高効率照明、氷蓄熱、十分な断熱性など)
B寿命化 (耐久性・耐震性等に優れた材料、階高のゆとりなど)
Cエコマテリアルの使用 (自然材料、再生砕石など)
D適正使用・適正処理 (発生土適正処理、梱包レス化など)