第4節 観光交流の促進

1.観光の意義・経済効果

 観光は、ゆとりと潤いのある生活にとって重要であるばかりでなく、国際親善や地域の振興、産業・雇用の創出等に非常に大きな役割を果たしている。
 すなわち、人々にとっては、観光は生きがいや安らぎを生み出し、ゆとりと潤いのある生活に寄与するものであり、国際社会にとっては、国民各個人レベルの国際観光交流は国際相互理解の増進、国際親善、ひいては国際平和に貢献するものである。
  また、観光は、交流人口を増加させ、地域の活性化に大きく寄与するものであり、特に、旅行業、交通産業、宿泊業、飲食産業、アミューズメント産業、土産品産業、旅行関連産業等幅広い分野を通じ、地域経済及び国民経済において、産業や雇用の創出に大きな役割を果たしているところである。
 国民経済に対する効果を平成12年についてみると、観光に係る直接消費は 22.6兆円、さらに波及効果を含めると53.8兆円、雇用効果は422.2万人と推計されており、我が国のGDPや雇用に占める比率でみると、他の基幹産業に匹敵する貢献度となっている。
 また、訪日外客による消費は1.4兆円となっている。 このような点から、観光政策は非常に重要であり、諸外国においても政府レベルで外国人旅行者を自国に誘致するための方策をはじめ、観光政策を積極的に推進している。我が国においても、低迷する地域の経済・雇用の改善を図るための切り札として、また、サービス収支の改善により我が国国際収支の改善を図っていく観点からも、観光の振興がますます重要となっている。

図表II-2-27
図表II-2-27



 

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