(3)観光産業 1)旅行業  旅行業の現状については、主要旅行業者50社の12年度の取扱高を前年度と比較すると、海外旅行取扱高は、8年度以来4年ぶりの増加(前年度比6.6%増)がみられたが、国内旅行取扱高は、依然として横ばい傾向(前年度比0.2%減)にあり、全体では前年度比2.6%増となっている。  なお、13年9月に発生した米国同時多発テロ事件の影響により海外旅行を中心にキャンセルが増加し、13年度の取扱高に深刻な影響を与えるものと懸念される。実際主要旅行業者50社の9月分の取扱額は、対前年同月比で海外旅行が25.7%減で全体では12.0%減、10月分の取扱額は同様に海外旅行が46.1%減、国内旅行が5.9%減、全体では21.4%減となった。このため、旅行関連事業者(旅行業、旅行業者代理業、ツアーオペレーター業、添乗サービス業)の経営状況は大変厳しい状況になっているところであり、旅行関連事業者の運転資金の確保のために、相談窓口の設置、セーフティネット保証等の緊急措置を講じている。 2)ホテル・旅館業  主要登録ホテルの客室利用状況は12年度において全国平均で68.2%である。なお、主要登録ホテル・旅館の赤字施設の割合は、11年度において、ホテルで42.2%、旅館で50.6%となっている。