(2)ITSに関する技術開発 1)走行支援システム  ITを活用し、道路(AHS)と車両(ASV)が協調することによってドライバーへの情報提供や、警報、運転操作の支援により、安全で快適な自動車の走行を実現する走行支援システムの研究開発を推進しており、これにより将来的に交通事故死亡者数の半減を目指す。 図表II-8-4 走行支援システム 2)先進安全自動車の開発・普及  先進安全自動車(ASV:AdvancedSafetyVehicle)は最新のエレクトロニクス技術を自動車に装備して高知能化を図ることにより、自動車の安全性を格段に向上させることを目的とするものである。ASVを用いることで、交通の円滑化などITSの推進を図ることができるようになる。  国土交通省では今世紀初頭におけるASV技術の実用化を目指して産・学・官の協力体制で研究開発を進めている。  全車両にASV技術が導入された場合には、年間の死亡事故(約9,000件)・重傷事故(約7万件)の約4割を削減することが見込まれている。 図表II-8-5 ASV(先進安全自動車) 3)ナンバープレートの電子化  電子ナンバープレート(スマートプレート)とは、ナンバープレートの情報や自動車登録ファイルに記載されている情報などを記録したICチップを、ナンバープレート上に取り付けたものである。個車情報に関する基盤技術として、車両識別への活用など、今後の自動車交通行政に不可欠な新しい社会の共通インフラとしての期待が高まっている。  そのため、12年度から「スマートプレート実用化に向けての検討調査委員会」を組織して各種の実験やセキュリティの確保などのソフト面からの検討を行っており、おおむね15年に特定地域での実用化に向けた試験運用を行うことを目標に研究開発を促進している。 図表II-8-6 スマートプレート