第II部 国土交通行政の動向 

(1)国際協力の展開

1)広域インフラ整備等への協力
 国際的な相互依存関係の拡大を踏まえ、アジアハイウェイ、メコン地域開発等地理的位置や影響が複数国に渡る広域インフラの整備を支援する調査・研究の実施、政策対話ミッションの派遣、JICAを通じた専門家の派遣等を行っている。
 また、中国高速鉄道に関する現状調査及び実情に合った高速鉄道の調査・研究を実施している。

2)環境・安全面での協力
 環境負荷の軽減対策として、アジアの自動車分野の担当官を我が国に招へいし、自動車車検制度や自動車基準・認証制度に関する研修を実施している。2002年(平成14年)10月には環境に配慮した国際協力のあり方を探ることを目的に、「国際協力と地球環境」をテーマとした国際協力シンポジウムを開催した。
 航空路の安全確保のために、ロシア・中国から航空管制官を招へいし、官制技術向上への支援を行っているほか、空港設備や航空保安設備の安全性向上への支援を行っている。
 災害対策等への協力としては、平成14年8月パプア・ニューギニアの火山噴火に伴い、国際緊急援助隊として派遣される専門家チームに参加しているほか、技術移転を目的として、河川・砂防・海岸・建築等の各分野においても各国でプロジェクト方式の技術協力や個別専門家派遣を実施している。特に、平成14年10月からは、老朽建築物が残るルーマニアにおいて、耐震補強等の実施のため、プロジェクト方式の技術協力を開始した。

 

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