第3節 経済や財政に与える影響 1.マクロ経済への影響  本格的な人口減少社会の到来が避けがたい状況の中で、直接的には労働力や需要の減少による経済への影響が懸念される。また、高齢化の進展に伴う貯蓄率の低下により、投資への制約が強まっていくとの見方もある。人口減少や少子高齢化の影響は景気の好不況といった循環的なものではなく、中長期的に国民経済に大きな影響を及ぼしていくものと考えられる。今後は、女性や高齢者の社会参加を促すとともに、人口の減少をむしろ積極的に活かすことによって、将来に向けて国民一人ひとりの豊かさを実現していくことが求められる。