コラム・事例 平成14年度に行われたTDM実証実験の例(みなとみらい21地区における100円バスを活用したTDM実証実験)  多くの観光客が訪れる神奈川県横浜市のみなとみらい21地区や中華街等では、休日に観光スポットへ集中する自家用自動車によって混雑が慢性化しており、都心部内の観光スポット間を移動する来訪者の自動車交通需要等により都心部に発着する自動車や通過交通にも悪影響が生じています。  そこで、都心部内に流入する自動車交通量を抑制するとともに、来訪者の移動に便利な循環バス等を運行することにより、公共交通機関の利用を促進し、都心部内の交通の円滑化を図るため、横浜市や市内のバス事業者などが共同で平成13年度からTDM実証実験を実施しています。  平成13年度には、鉄道駅と観光スポットを結ぶ計2路線の100円バスの運行や違法駐停車監視員の配置を行い、バスの所要時間が2割以上短縮される効果が見られました。また、平成14年度は、これらに加えて新たに100円バス2路線の運行を開始したほか、違法駐停車や交通量を削減するためのパーク&バスライドの実施や公安委員会によるバス優先信号制御等によりバスの優先通行を確保するシステム(PTPS)の導入等も行っています。  実験終了後は、その成果を踏まえて本格実施に向けた検討が行われる予定になっています。