第II部 国土交通行政の動向 

(7)国土の総合的点検と国土計画制度の改革

 平成14年11月にとりまとめられた国土審議会基本政策部会報告においては、21世紀の国土づくりを担う国土計画体系の確立を図る観点から、国土の利用、開発、保全に関する総合的な計画への転換、計画の指針性の充実、国と地方の役割分担の明確化といった改革の方向が提示された。
 さらに、平成15年6月に国土審議会に設置された調査改革部会において、我が国の「国土」全般の現状を明らかにし、国土の利用、開発及び保全に関する課題について検討する「国土の総合的点検」を行い、具体的には、二層の広域圏を念頭においた対応、地域が主体となった個性ある地域づくり、東アジアをはじめとする海外との国際連携、環境負荷の少ない国土・地域構造への転換、美しい国土づくり、人口減少下における国土利用の再編、交通・情報通信と国土構造などについて検討した。
 また、これとあわせて、国土計画制度の改革について調査審議が開始され、今後、国土の総合的点検を踏まえ、幅広く検討を進める。
 なお、平成15年4月には、国民的な議論の材料として、100年先までの国土づくりについて幅広い可能性を検討した「国づくりの100年デザインの提案」が公表された。(注)


(注)この提案は、国土交通大臣直属の「『国づくりの100年デザイン』タスクフォース」各構成員が、自由な意思・発想に基づいて様々なアイデアを出したものであり、国土交通省はじめ政府の公式見解ではない。

 

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