第II部 国土交通行政の動向 

(8)日本海呼称問題への対応

 「日本海(Japan Sea)」の名称は、海上保安庁が刊行する海図や国土地理院が刊行する地図はもとより、各国水路機関が海図を作成するにあたってのガイドラインとなるIHO(国際水路機関)が刊行する「大洋と海の境界」にも掲載され、国際的に確立された唯一の名称として認知されている。
 しかし、1992年(平成4年)に開催された第6回国連地名標準化会議以降、韓国は、「日本海」という名称は我が国が行った植民地政策に基づくものであり「日本海」を「東海(East Sea)」に改称すべき、あるいは「日本海」と「東海」と併記すべきとの誤った主張を様々な国際会議等の場で繰り返すようになり、2002年(平成14年)8月には「大洋と海の境界」の改訂作業において、その後撤回されたものの日本海部分が一時白紙となった経緯があった。我が国としては、今後も海域の名称の統一による航行安全の確保や経済社会活動の意思疎通の混乱の回避等の観点からも、「日本海」の単一名称が国際的に確立した唯一の名称たることを引き続き確保すべく万全の対応をとることとしている。

 

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