3.自動車における犯罪防止対策  近年著しく増加している自動車盗難の防止対策について、国土交通省は、関係4省庁と民間16団体からなる「自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム」に参画し、以下の施策を進めている。 1)イモビライザー等盗難防止装置の普及促進と構造基準の策定  国土交通省では、関係省庁及び関係団体と連携して、現在、盗難防止に最も有効とされるイモビライザーについて、普及促進策を講じている。さらに、国土交通省では、イモビライザー等盗難防止装置の適切な普及を図るため、平成15年7月に道路運送車両の保安基準を改定し、これらの装置の構造基準を策定した。 図表II-4-5-2 イモビライザーシステムの仕組み 2)登録事項等証明書の交付等に当たっての厳格な運用  運輸支局等においては、自動車の所有者、使用の本拠の位置等を記載した登録事項等証明書の交付に当たって、運転免許証の提示等による本人確認を平成13年12月から実施している。 3)盗難自動車情報に係る警察との連携  平成13年11月から、登録自動車を盗まれた所有者又は使用者が、運輸支局等に、警察より告知された盗難届出受理番号等を明示して申し出た場合には、自動車登録検査業務電子情報処理システムにその旨を記録して、登録事項を不正に変更しようとする登録申請があった場合等には警察への通報を行ってきた。さらに、所有者又は使用者の運輸支局等への申出なしに上記が可能となるよう警察庁から国土交通省への盗難自動車の情報提供について検討を行っている。 4)不正輸出の防止  平成14年7月に道路運送車両法を改正し、盗難自動車の輸出防止に資するよう抹消登録制度を整備するとともに、税関に対して自動車登録情報を提供している。 5)ナンバープレートの盗難及び不正利用の防止  ナンバープレートの盗難及び不正利用の防止のため、ナンバープレートに取り付ける封印について、平成15年5月から抜き取り荷重を大きくするとともに、さらに改良を進めている。