第II部 国土交通行政の動向 

2 北海道の自立的な発展を支える社会基盤の整備

(1)総合的、効率的な事業の展開

 北海道は、積雪寒冷な気候、広大な地域に人口や機能が分散している広域分散型社会といった、日本の他の地域と異なる自然・社会特性を有していることに加え、水害、地震災害、雪害、火山災害等自然災害が多発している。特に、平成15年度には台風10号、十勝沖地震及びオホーツク海側の雪害等大災害が生じたことを踏まえ、16年度においては、災害時の代替路としても機能する高規格幹線道路や緊急性の高い治水施設の整備、港湾施設、水道等の耐震化や橋梁等の耐震補強を重点的に進めている。これら施策の推進に当たっては、事業間連携や多様な主体によるハード事業とソフト事業間の連携を積極的に進める等、総合的・効率的に行ってきた。16年度には、地域のニーズに合致した社会資本整備や維持管理を地域住民等と協働して行う「地域協働プロジェクト」を全道に展開している。

<地域協働プロジェクトの例 地域ボランティアによる歩道の砂散布・除雪>
 


(注:凍結した歩道では歩行者の転倒事故が多発しており、高齢者の骨折等重傷事故も発生している。このため、行政は除雪道具や融雪機械の貸与や砂の供与を行い、地域ボランティアが砂散布等の作業を実施する協働プロジェクトを行っている。)

 

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