第4節 ユニバーサルデザインの考え方に基づく国土交通政策の構築 (1)総合的な政策の構築に向けた取組み  高齢者、身体障害者等が安心して生活できるバリアフリー(注)環境を実現するため、公共交通機関や駅周辺等の歩行空間、病院や百貨店などの建築物などのバリアフリー化に着実に取り組んできている。  今後は、少子高齢化や国際化の進展を踏まえ、従来のバリアフリー施策に加え、障害の有無、年齢、性別、言語等にかかわらず、「どこでも、誰でも、自由に、使いやすく」というユニバーサルデザインの考え方に基づき、まちづくりや交通環境整備を進めていくことが必要である。  このため、国土交通省では平成16年10月に「ユニバーサルデザイン政策推進本部」を設置し、国土交通行政全般にわたって、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえた総合的な政策の構築に向けた幅広い検討を進めている。また、ユニバーサルデザインの考え方に基づくバリアフリーのあり方、公共交通の利用の円滑化、「いつでも、どこでも、誰でも」が利用できるユビキタスな環境づくりについて、それぞれ有識者や行政関係者からなる懇談会等を開催し、具体的な施策の検討を行っている。 (注)高齢者・障害者等が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去(フリー)すること。物理的、社会的、制度的、心理的な障壁、情報面での障壁を除去するという考え方