第I部 安全・安心社会の確立に向けた国土交通行政の展開 

コラム・事例 新潟県中越地震における土砂災害からの復旧状況 〜着実に進む河道閉塞対策〜

 平成16年10月23日に発生した新潟県中越地震では、新潟県山古志村(現長岡市)で大規模な地すべり等が起こった結果、同村を流れる芋川において、河川が土砂等によってせき止められる大規模な河道閉塞が多数発生しました。
 河道閉塞が生じると、河川が下流へ流れずに閉塞箇所の上流に湛水し、周辺の家屋等が浸水・水没するとともに、河道閉塞が決壊した場合には洪水や土石流となって下流域に甚大な被害をもたらす危険があります。
 このため、同年11月5日、国土交通省では、新潟県からの要請を受け、直轄砂防災害関連緊急事業を緊急的に実施することを決定しました。
 現在、芋川では、国が11箇所において事業を実施しており、そのうち特に大規模な河道閉塞が発生した東竹沢地区、寺野地区については、地すべり土塊の再移動を防止することを目的に、下流に砂防えん堤を設置中です。当地域は豪雪地帯であるため、作業できる時間が限られ、土砂搬出用道路の確保も難しいことから、現地発生土を活用するなど工夫しながら、一日も早い完成を目指して作業を進めているところです。

 


 

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