第II部 国土交通行政の動向 

(3)「日本風景街道(シーニック・バイウェイ・ジャパン)」の推進

 地域が主体となり、都市部や郊外部等のそれぞれの特徴に応じ、地域固有の景観、自然等の資源を有効に活用し、訪れる人と迎える地域の交流による地域コミュニティの再生に資する美しい道路空間の形成を目指した「日本風景街道(シーニック・バイウェイ・ジャパン)」プロジェクトを推進している。プロジェクトの推進に当たっては、「『日本風景街道』戦略会議」を設置し、地域住民や企業と行政の協働により、1)道の担う役割の復古・再生(交流の場、生活空間としての道の機能を復古・再生)、2)地域の資産の活用(「人」や「地域に眠る観光資源」等を有効に活用)、3)新たな・多様な価値の創造(オープンカフェやビューポイント(注)の設置等により楽しめる道を創造)、4)使われ方の負の遺産の清算(看板や電柱等の負の遺産を清算し、美しい沿道景観を再生)の4つの視点を持って、新しい道空間づくりに向けた取組みを実施することとしている。また、会議においては、その4つの視点等を踏まえルートを選定し、プロモーション計画を策定するとともに沿道環境の修繕、ビューポイントの整備、ボランティア活動の支援等を行っていくことが検討されている。

 
図表II-2-5-3 日本風景街道(シーニック・バイウェイ・ジャパン)の活動例

日本風景街道(シーニック・バイウェイ・ジャパン)の活動例としては、電柱の片寄せ等の自然景観の保護、歴史資源等を再生した歩道の整備等の地域資源の発掘、沿道への駐車場、カフェ・デッキ等の整備による景色・自然を楽しむ場の提供、道路を舞台とした祭・イベントの実施等が挙げられる。


(注)景色・自然を楽しむ場

 

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