第6節 交流人口拡大に向けた観光振興
(観光振興と地域活性化)
観光は、各地域が持つ自然や景観、歴史、伝統、文化等の資源をいかし、地域独自の創意工夫をいかした取組みが可能であること、関連産業の裾野が広く大きな経済効果が期待できること等、地域の活性化に大きく寄与するものである。しかも、観光振興が地域にもたらす影響はこうした経済効果にとどまるものではない。
第1章で見たとおり、今後、人口減少、高齢化は避けられない状況にあり、また、その一方で本格的な国際交流の進展が見込まれる。そうした中にあって、観光は地域の主体的な取組みによって、交流を活発化させることから、地域の活性化にとって重要である。
また、観光客を誘致するための取組みは、各地域が自らを見つめ直し、地域の魅力等を再確認していくことでもある。地域の人々が自らの地域の魅力を感じ、その地に住むことに誇りと愛着を持つことにより、一層活発に地域づくりが進められることになる。
「観光振興に関する意識調査」(NTTレゾナント、三菱総合研究所)を見ると、住民も観光振興に期待しているのは、こうした役割であることがうかがわれる。