コラム 富山ライトレールの挑戦〜公共交通機関の活性化・利用促進〜  富山ライトレールは、富山駅と岩瀬浜駅(ともに富山市)を結んでいたJR富山港線を富山市とともに引き継ぎ、延長7.6kmの次世代型路面電車(LRT)として運行しています。  JR富山港線の路面電車化に際しては、歩いて暮らせるまちづくりの軸としての公共交通機関の健全な運営を維持するため、建設、維持管理及び設備更新に係る費用を国の補助金等を活用しながら市側が負担し、富山ライトレールが交通サービスの提供及び施設運営に専念できるようにすることで、地域と事業者の役割分担を明確にしました。  また、新駅設置やトータルデザインの導入、運行本数を約3.5倍に増やした10分〜15分間隔(昼間)での運行等による利便性の向上、アクセス道路の整備等まちづくり事業との連携により、事業承継前の平成17年度には約3,200人であった1日平均利用者数が、18年度には約4,900人、19年度には約4,500人と増加しています。  さらに、富山県では、平成18年度から3箇年に渡り、10月20日前後のウィークデーを「県・市町村統一ノーマイカーウィーク」と位置づけ、参加登録した事業所のマイカー通勤者について富山ライトレールを含む一部鉄道やバスの乗車を無料にすることで、参加者がマイカーから公共交通機関への転換を考えるきっかけとしています。  このように、富山ライトレールでは、地域における公共交通機関の活性化・利用促進が、事業者のみならず、自治体を含む地域全体によって取り組まれています。 富山ライトレール