2 観光の現状 (1)国民の観光の動向  平成19年度の国民一人当たり国内宿泊観光旅行宿泊数は2.42回であり、前年度(2.72回)に比べ減少している。この結果、国民による国内旅行消費額は20.24兆円と、前年度(20.42兆円)に比べ減少した。他方、19年の国民の海外旅行者数の減少等により、19年度の国民の海外旅行消費額は6.11兆円と、前年度(6.17兆円)に比べて減少した。また、20年の日本人海外旅行者数は、前年比7.6%減(約131万人減)の約1,599万人となった。 図表II-2-1-1 外国人の訪問旅行の動向 (2)外国人の訪日旅行の動向  平成19年の訪日外国人旅行者数の増加等に伴い、19年度の訪日外国人旅行消費額は、前年度比8.7%増(0.12兆円増)の1.48兆円となった。  20年の訪日外国人旅客数は、ビジット・ジャパン・キャンペーンの取組み等を背景として、前年比0.1%増(約5千人増)の約835万人となった。この結果、訪日外国人旅行者数と日本人海外旅行者数は下半期に景気後退、円高の影響を受けたものの、過去最高を記録した。 (3)観光産業の動向 1)旅行業  平成19年度の主要旅行業者63社の取扱額は、前年度比2.4%増の約6兆8,180億円となった。  海外旅行については、円安基調であったが、前年度比1.4%増の約2兆7,033億円となり、中国や台湾等への旅行が好調であった。外国人旅行については、ビジット・ジャパン・キャンペーン宣伝効果や円安基調等により、アジアを中心に大幅に増加し、前年度比26.4%増の約627億円となった。国内旅行については、前年度比2.8%増の約4兆519億円となった。 2)ホテル・旅館業  平成19年度の主要登録ホテルの客室利用率は、全国平均で74.3%となった。また、主要登録ホテル・旅館のうち赤字施設の割合は、ホテルで29.0%、旅館で34.9%となり、前年度に比べ、それぞれ0.7ポイント減、3.5ポイント減となった。