第1節 ICTの利活用による国土交通分野のイノベーションの推進 

3 電子政府の実現

 政府において策定された「i-Japan戦略2015」等を受け、国土交通省では、電子政府の実現に向けた取組みを行っている。
 中でも電子申請については、行政のサービスと効率の向上を図るため、重点的に利用拡大に取り組んでいる。

(1)自動車保有関係手続のワンストップサービス化
 検査・登録、保管場所証明、自動車諸税の納付等をまとめてパソコンから行えるワンストップサービスを、関係府省と連携して推進している。新車の新規登録について10都府県で稼働しており、電子証明書(住基カード)に加え、印鑑証明書等も活用できるよう申請方法の改善を実施するなど使い勝手の向上に取り組んでいる。

(2)公共事業の入札・契約手続等のICT化
 公共事業の入札・契約手続等におけるICTの活用は、コスト縮減等の観点から公共事業改革の重要な柱の1つであり、具体的には、CALS/EC(公共事業支援統合情報システム)(注1)を推進している。このうち、電子入札については、地方整備局等が発注する建設工事、建設コンサルタント業務等のすべてを対象とし、成果物を電子データで納品する電子納品についても実施している。
 また、各発注者が行っている公共事業の競争参加資格審査では、インターネットによる一元受付(注2)を行い、発注者・申請者双方の事務負担の軽減を図っており、平成21・22年度には全体の約79%がインターネットにより申請された。


(注1)公共事業に係る各情報を電子化し、ネットワークを利用して、電子化された情報を関係者間及び事業プロセス間で交換・共有・連携できる環境を創出するシステム
(注2)国土交通省、内閣府沖縄総合事務局及び特殊法人等(平成21・22年度定期資格審査受付時点)の資格審査を共同で受け付けていること


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