第3節 建設マネジメント(管理)技術の向上
1 公共工事における積算技術の充実
公共工事の透明性を確保することを目的に、各種積算基準類の公表を行っている。また、同一工種の実績データを蓄積・分析し予定価格の算出に用いる「ユニットプライス型積算方式」に取り組んでいる。さらに近年予定価格を上回って応札する工事が多発していることから、それらに対応すべく応札者の見積りを予定価格に反映させる積算方式の試行を実施している。
積算基準を構成する土木工事標準歩掛は、全国での施工実態調査に基づき施工に要する標準的な労務、材料、機械等の所要量を工種ごとに設定している。
公共土木工事における施工状況は、社会環境及び施工形態の変動、新工法・新工種の出現等により変化するものであり、実態調査を継続的に行い施工の実態と土木工事標準歩掛との乖離の有無を監視するとともに、変化が確認された工種については土木工事標準歩掛の各諸数値等を迅速に見直している。さらに、施工者の保有する建設機械等についても実態調査を行い、建設機械の基礎価格、維持管理費用、稼働状況等を把握し、建設機械損料(注)の諸数値について改訂している。