コラム 東電福島第一原発の冷却のために投入された建設業者のコンクリートポンプ車  爆発事故が起きた東電福島第一原子力発電所では、放射性物質の拡散を防止するために、原子炉や使用済み核燃料プールを冷却することが喫緊の要請となっていた。警察や消防、自衛隊による様々な手段が講じられる中、放射能の値が高い現場において、迅速かつ効率的な放水作業をするために投入されたのが、建設業者の保有するコンクリートポンプ車であった。  三重県四日市市の中央建設(株)や岐阜県恵那市の丸河商事(株)等が保有していた計4台のコンクリートポンプ車が原発の冷却作業への協力のために提供された。その後、中国の建設機械会社からもコンクリートポンプ車が無償提供された。  遠隔操作での高さ約50mからの放水を可能とするコンクリートポンプ車は、本来、建築現場でコンクリートの圧送に使用される機械だが、今回は、待ったなしの原発の冷却作業に大いに貢献することとなった。