コラム 指定避難所までをも襲った大津波  各地方自治体では、学校や公民館等の公共施設等を、地震や津波等の災害から身を守るための指定避難所として定めているが、東日本大震災では、そうした場所の多くに大津波が押し寄せた。  宮城県東松島市の指定避難所のひとつ、野蒜小学校は、1960年のチリ地震津波では被害を受けておらず、東松島市が作成した津波防災マップの要避難区域(場合によっては浸水のおそれのある区域)にも入っていなかった。今般の地震発生直後には、児童のみならず周辺住民が野蒜小学校の体育館に多数避難してきたが、大津波が体育館をのみ込んだ。  改めて、こうした被害の実態を検証し、二度と同じような犠牲をもたらさないよう、津波避難対策を強化していく必要がある。