コラム 阪神・淡路大震災からの復興に係る現在の課題と取組み 

コラム 阪神・淡路大震災からの復興に係る現在の課題と取組み

1.高齢者の自立支援
 震災以降、SCS注1(高齢者世帯生活援助員)やLSA注2(生活援助員)の配置、コミュニティプラザの設置注3等、高齢者の見守りやコミュニティづくりに向けた取組みが展開されており、巡回型のSCSから、常駐型の高齢者自立支援ひろばへの移行が現在進められている。被災者の高齢化の進行や自治会機能の低下等が課題であることから、引き続き高齢者支援ひろば事業を展開するとともに、様々な地域の機関や人材をネットワークした高齢者包括支援の仕組みづくりの推進を実施している。
 
災害復興公営住宅の高齢化率及び単身高齢世帯数

災害復興公営住宅の高齢化率及び単身高齢世帯数
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ひろばのネットワークのイメージ

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三国志等身大石像「孫権」、鉄人28号(18mモニュメント)、長田神社前商店街マスコット「グージー」

三国志等身大石像「孫権」、鉄人28号(18mモニュメント)、長田神社前商店街マスコット「グージー」

3.伝える・備える
 震災から一定の歳月が経過する一方、東南海・南海地震の発生が懸念されているため、これまでも「1.17は忘れない」ための取組みや、防災力強化県民運動、「兵庫の防災教育」を推進するなど、震災の経験と教訓を継承、発信している。今後もこれらの活動を継続するほか、防災・減災や復興の過程で培ってきた手法やノウハウを社会システムの中に組み込み、「新しい災害文化」として確立、定着を図る取組みを行っている。


注1 SCS:高齢者世帯生活援助員(Senior Citizen Supporter)。シルバーハウジングのない災害復興公営住宅等の高齢者を巡回して見守りを行う。
注2 LSA:生活援助員(Life Support Adviser)。シルバーハウジングに常駐して高齢者の見守りを行う。
注3 コミュニティプラザ:入居者相互の交流や地域福祉の拠点として活用できる施設として災害復興公営住宅に整備

 

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