コラム 共助による豪雪対策  豪雪地帯の過疎化、高齢化が進行した地域では、除雪作業の担い手の確保が課題となっている。高齢者世帯の除雪を支援するため、ボランティアを積極的に活用している例がある。  新潟県では、高齢者世帯の家屋周りの除雪作業等を手伝う除雪ボランティア「スコップ」による活動を行っている。県内外から広くメンバーを募集し、雪処理の担い手が不足する地域でボランティア活動を行うことにより、高齢者世帯等の負担軽減、都市との交流拡大、地区内のつながりの強化を図っている。  ボランティアの登録者を県内外から広く募集し、県内の各市町村での除雪活動への参加を呼びかけている。県外からの参加者が多いことが特徴であり、活動には地元の方も指導者・安全管理者として参加してボランティアと協働するほか、活動中に交流会を実施するなど、地元との交流も重視している。  「スコップ」の活動参加までの流れは、まず、県のホームページ等からメンバーに登録してもらい、活動日程が決まると事務局がメンバーに情報をメール等で案内し、参加希望者から申し込んでもらうこととしている(登録メンバーは、平成24年3月1日現在、1,156人。6割が県外からの登録で、23年11月から約400人の増加)。現地までの交通費や宿泊費はボランティアの自己負担となるが、毎回全国から多数の参加がある。  除雪する家屋は地元が選定するほか、かんじきの履き方、スコップの持ち方、スノーダンプの使い方等を、作業を通して地元の方から参加者に指導してもらうことにより、除雪作業に不慣れな参加者でも安全に活動でき、地元の方との交流も生まれている。  23年度は豪雪であったことから、「スコップ」による除雪ボランティア活動は、県内各所で合計10回となり、延べ386人のボランティアが除雪活動に参加した。 除雪ボランティア「スコップ」の平成23年度活動状況