(2)地方部における生活交通の確保・維持  地方部においては、都市部と比べ、自家用車による移動が多く見られるが、公共交通の空白地帯が広がれば、自家用車を利用できる者と、子供をはじめとして自家用車を利用できない者との間に生活行動の範囲の格差が生じることが懸念される。地域における鉄道やバスは通学・通勤等の足として重要な役割を担っており、これらの生活交通を確保・維持することが重要であるが、一方で、バス事業者においては、人口減少等による利用者の減少等を受け、独立採算ではその経営が難しい状況となっている(図表224)。 図表224 一般乗合バス事業の収支状況(2011年度)  このような状況を踏まえ、地域のニーズを踏まえた最適な交通手段を確保・維持するため、地域公共交通確保維持改善事業により、地域の関係者による議論を経た地方バス路線等を支援している。 事 例 東京都檜原村における通学手段の確保  東京都檜原村においては、小中高生等の日常生活を支えるため、交通空白地域にデマンドバス「やまびこ」を導入している。主要道路を運行する路線バスは幹線、デマンドバスは支線と役割分担を行っている。