■6 MICEの誘致・開催の促進と外国人ビジネス客の取り込み  国際会議等(MICE)注の誘致・開催の促進は、海外の人と知恵を我が国に呼び込み、開催地域を中心とした大きな経済効果、ビジネス・イノベーションの機会の創出、国・都市の競争力・ブランド力の向上等の幅広い意義を有している。国際会議協会(ICCA)統計によると、国際会議の開催件数は、世界的に増加傾向にあり、中でもアジアは急速な経済成長を背景として、世界でも開催件数の成長が著しい地域となっている。我が国の平成25年における開催件数は、342件で世界第7位、直近では2年連続でアジアNo.1であるが、アジアの競合国では、MICEの積極的な誘致活動を展開しており、我が国はより一層厳しい誘致競争にさらされ国際競争力が相対的に低下しつつあり、これを強化することが必要である。  「日本再興戦略」において掲げられた「2030年にはアジアNo.1の国際会議開催国としての不動の地位を築く」という目標に向け、1)海外競合都市との厳しい誘致競争に打ち勝つことのできる「グローバルMICE都市」の育成、2)国際会議誘致の啓発・広報や誘致活動等を行う「MICEアンバサダー」に、学会等で国内外に影響力のある方々を任命、3)歴史的建造物や公的空間等で会議・レセプションを開催することにより特別感や地域特性を演出するユニークベニューの利用促進を量的・質的に拡大を図る等の取組みを実施した。  MICE誘致の取組みの結果、27年の「シーグラフ・アジア2015」の神戸開催(参加予定人数6,000人)、30年の「世界牛病学会2018」の札幌開催(同2,000人)等の大型国際会議の日本開催が続々と決定した他、台湾から約2,000名規模でインセンティブ旅行が実施される等大型インセンティブ旅行の催行が増加した。 注 「MICE」とは、企業等の会議(Meeting)、企業の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive(Travel))、国際会議(Convention)、展示会・見本市(Exhibition)の頭文字