コラム インド高速鉄道  2015年12月12日、インド・デリーで行われた日印首脳会談に際し、日印両国政府間で、ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道への新幹線システムの導入に関する協力覚書が署名されました。  本案件については、2009年にインド政府から高速鉄道構想が発表されて以降、インドへの新幹線導入に向け、官民をあげてのトップセールスから、実務レベルでの協力まで関係省庁と連携し、精力的に取り組んで参りました。具体的には、2013年12月から2015年6月にかけては、同計画に関する事業性調査である「高速鉄道開発計画プロジェクト」を日印共同で行ってきたほか、2012年から計4回インドで高速鉄道セミナーを開催するとともに、インド政府要人を日本に招くなどにより、新幹線システムをはじめとする日本の鉄道技術に対する理解を促してきました(図表3-1-10)。特に、2015年10月の国際鉄道機器展示会(IREE2015)では、日本はパートナーカントリーとして参加し、安全性、正確性を誇る新幹線システムをはじめとした我が国の「質の高い鉄道」をアピールしました。 図表3-1-10 モディ・インド首相の訪日  これまでの継続的かつ精力的な働きかけや、現地における日本の鉄道技術を評価する世論の形成により、今回ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道に新幹線システムを導入することで合意に至りました。今後も関係省庁との連携の下、インドにおける高速鉄道の第1号路線の実現に向けて、官民一体となって取り組んで参ります。