コラム 「クルーズ100万人時代」の実現について  国土交通省では、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」に基づき、クルーズ船による訪日旅行を通じて、地域を活性化させるため、クルーズ船の受入環境整備を加速化させ、2020年「クルーズ100万人時代」の実現を目指してきました。  このため、港湾局に設置したワンストップ窓口においてクルーズ船社等からの問い合わせに一元的に対応するとともに、「全国クルーズ活性化会議」と連携し、クルーズ船社、港湾管理者等が参加する商談会等を通じたプロモーションの実施、港湾施設の諸元や寄港地周辺の観光情報を一元的に発信するウェブサイトの充実、大型クルーズ船を受け入れる埠頭の整備や、クルーズ埠頭における臨時の免税店届出制度の創設等、官民一体となった取組みを進めてきました。  こうした取組みの成果もあり、2015年にはクルーズ船の寄港回数が過去最高を更新し、1,452回(速報値)となっています(図表3-1-14)。また、同年12月には訪日クルーズ旅客数が年間100万人を超え、目標を5年前倒しで実現しました(図表3-1-15、図表3-1-16)。 図表3-1-14 我が国港湾へのクルーズ船の寄港回数 図表3-1-15 クルーズ船による外国人入国者数(概数) 図表3-1-16 「訪日クルーズ旅客数100万人」達成記念式典(2015年12月8日博多港中央埠頭クルーズセンター内)  クルーズ船は我が国の津々浦々に寄港し、各地域に多くの観光消費や賑わいをもたらし、地域の活性化に寄与しており、また、クルーズ船が寄港した際に、地元の高校生が外国人観光客向けに観光案内を行うなど、若い人材の地域の魅力の再発見、地域と外国の文化交流にもつながっています。  2016年3月30日の「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で決定された「2020年に訪日クルーズ旅客を500万人に」するという新たな目標が設定されたところです。国土交通省としては、今後とも、クルーズ振興を通じた地域の活性化を図るため、ソフト・ハード両面から積極的な取組みを推進します。