■5 外国人ビジネス客等の積極的な取り込み、質の高い観光交流 (1)外国人ビジネス客の取り込み強化  国際会議の参加者や重要ビジネス旅客を対象に、出入国手続の迅速化を図るため、まずは成田国際空港・関西国際空港において平成28年3月にファーストレーンを設置した。また、出入国管理上のリスクが低く、頻繁に我が国に入国する外国人を「信頼できる渡航者」(トラスティド・トラベラー)として特定し、自動化ゲートの対象とする制度の平成28年中の運用開始に向けて、所要の準備・検討を進めた。さらに、ビジネスジェットについて、羽田空港における運航計画の月次申請締切日及び確定日の早期化(5日前倒し)や、成田空港におけるビジネスジェット利用可能なスポットの増設等、受入環境の改善を実施した。 (2)国際会議等のMICE分野の国際競争力強化  国際会議等(MICE)注の積極的誘致のため、1)海外競合都市との厳しい誘致競争に打ち勝つことのできる「グローバルMICE強化都市」を新たに5都市選定し支援を実施、2)学会等で国内外に影響力があり、具体的な国際会議の誘致案件を担う方々を「MICE誘致アンバサダー」に認定、3)歴史的建造物や公的空間等で会議・レセプションを開催することにより特別感や地域特性を演出するユニークベニューの利用促進の取組みを実施した。また、MICEブランド「Japan. Meetings & Events」を活用して海外MICE見本市等で海外の主催者に対し認知度向上を図った。 図表II-3-2-4 日本のMICEブランドロゴ  これらの取組みの結果、日本は国際会議開催件数が3年連続アジア第1位となったほか、平成28年の「国際影響評価学会世界大会」(参加予定人数1,000名)、31年の「第25回世界博物館大会」(同2,500名)等の大型国際会議の日本開催が続々と決定した。 注 「MICE」とは、企業会議(Meeting)、企業の報奨・研修旅行(Incentive)、国際会議(Convention)、展示会・イベント(Exhibition/Event)の総称。