コラム インフラシステム海外展開 【(株)海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)支援決定案件】  平成26年10月の株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)の設立から平成27年12月末までにJOINが支援決定した案件(国土交通大臣認可)について、その概要と支援の意義を紹介します。 (1)ベトナム・ホーチミン近郊のチーバイ港整備運営事業  ホーチミン近郊のチーバイ港において、鉄スクラップの輸入等のための港湾ターミナルを整備・運営する事業に対して出資(約12億円)・事業参画するものです。  ベトナムにおいて我が国の港湾運送事業者が初めて港湾運営に参画するものであり、現地の日系企業に裨益するとともに、ベトナムの経済発展に寄与します。 鉄スクラップ取扱の様子(イメージ) (2)米国・テキサス高速鉄道事業  米国テキサス州のダラスとヒューストンを高速鉄道により約90分で結ぶ事業に出資(約49億円)・事業参画するものです。  米国の民間企業が日本の新幹線システム(N700-I Bullet)を導入する前提で事業を推進中であり、JOINの出資は、この流れを後押しするとともに、事業の実現性等をより確実なものとします。また、高速鉄道になじみのない米国で日本の新幹線のショーケースとなり、他の地域・国での新幹線システムの海外展開促進にも大きく寄与します。 (参考)日本の新幹線システム(N700系新幹線) (3)ブラジル・都市鉄道整備運営事業  ブラジルのリオデジャネイロ等3都市において、近郊鉄道、地下鉄、LRTの4事業を一括して行う事業に出資(最大約56億円)・事業参画するものです。  鉄道事業者とともに、海外の旅客鉄道事業への出資・事業運営に本格的に参入し、技術者の派遣や現地技術者の人材育成を通じて、都市鉄道の安全・安定輸送を実現するとともに、交通渋滞や環境汚染といった都市問題の改善に寄与します。 リオデジャネイロ近郊鉄道(運行中の鉄道車両)