第1節 観光をめぐる動向

■2 観光の現状

(1)国内旅行消費額
 平成28年の国内旅行消費額は、宿泊旅行と日帰り旅行の合計で20.95兆円(対前年比2.7%増)となった。
 国内旅行消費額のうち、宿泊旅行消費額は16.03兆円(対前年比1.4%増)、日帰り旅行消費額は4.92兆円(対前年比7.1%増)となった。

(2)訪日外国人旅行者数
 平成28年の訪日外国人旅行者数は、2,404万人(対前年比21.8%増)となり、我が国史上初めて2,000万人を超えた。
 国籍・地域別では、中国が約637万人(対前年比27.6%増)、次いで韓国が約509万人(対前年比27.2%増)、台湾が約417万人(対前年比13.3%増)の順であった。また、韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインの19市場において、年間での過去最高を記録した。
 
図表II-3-1-1 訪日外国人旅行者数の推移
図表II-3-1-1 訪日外国人旅行者数の推移
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(3)訪日外国人旅行消費額
 訪日外国人旅行者数の増加に伴い、平成28年の訪日外国人旅行消費額は、3兆7,476億円(対前年比7.8%増)と過去最高を記録した。
 国籍・地域別では、中国が1兆4,754億円(対前年比4.1%増)、次いで台湾が5,245億円(対前年比0.7%増)、韓国が3,577億円(対前年比18.9%増)、香港が2,947億円(対前年比12.2%増)、米国が2,130億円(対前年比17.4%増)の順となっており、これら上位5カ国で28年の訪日外国人旅行消費額全体の76.5%を占めた。

(4)訪日外国人旅行者に占めるリピーター数
 平成28年の訪日外国人旅行者に占めるリピーター数は1,426万人(対前年比23.0%増)となった。
 国籍・地域別にみると、韓国が341万人(対前年比26.2%増)、次いで台湾が338万人(対前年比16.1%増)、中国が261万人(対前年比41.5%増)、香港が149万人(対前年比19.5%増)、米国が63万人(対前年比7.4%増)の順であった。特に台湾や香港は、28年の来訪回数2回目以上の方の割合がそれぞれ台湾81.2%、香港81.1%となっており、リピーター率が高くなっている。

(5)訪日外国人の地方部における延べ宿泊者数
 平成28年(速報値)の訪日外国人の地方部における延べ宿泊者数は2,845万人泊(対前年比13.2%増)となった。対前年比でみると三大都市圏(4.8%増)を上回っており、都道府県別では、香川県(対前年比69.5%増)、岡山県(対前年比63.2%増)、福島県(対前年比41.3%増)等で大きく伸びた。

(6)アジア主要国における国際会議の開催件数に占める割合
 平成28年の国際会議開催件数は410件(対前年比15.5%増)、中国とともに世界7位となった。また、アジア主要国における国際会議の開催件数に占める日本のシェアは28%となり、引き続きアジア地域で1位を記録した。

(7)日本人の海外旅行者数
 平成28年の日本人海外旅行者数は、1,712万人(対前年比5.6%増)となり、24年以来4年ぶりに増加に転じた。


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