第1節 ユニバーサル社会の実現

コラム バリアフリー・ストレスフリー社会の実現に向けて

 スマートフォンを始めとする情報通信技術の普及・技術革新や、米国のGPS衛星を補完する準天頂衛星が平成30年度には4機体制となることなどにより、自分がどこにいるか、最適な移動ルートはどれかといった情報が、屋内外問わず現在よりも更に正確にわかるようになると期待されています。
 このような技術を活用して、衛星の電波が届きにくい地下街や建物内でも自分のいる位置が正確に分かるようにするため、屋内電子地図やビーコンと呼ばれる送信機等を整備することで、様々な民間サービスが生まれて、ますます便利になるとともに、高齢者、障害者、訪日外国人等をはじめ、誰もがスムーズに移動・活動できる社会、いわゆる「バリアフリー・ストレスフリー社会」の実現が見込まれています。
 
ビーコンの例
ビーコンの例

 こうした未来の社会像を見据えつつ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、交通事業者や施設管理者等のさまざまな民間企業と一体となった新たな取組みとして、「高精度測位社会プロジェクト」を実施しています。平成28年度は、日本最大の地下空間を有する東京駅周辺、乗降客数が日本最多である新宿駅周辺、国際線旅客数が日本最多である成田空港、観客収容数が日本最多である日産スタジアムの4箇所において、多くの関係者の協力のもと、実験的に屋内電子地図やビーコン等を整備し、車いす使用者向けに段差を回避して案内できるナビゲーション等について、アプリを用いた実証実験を実施しました。
 
ナビゲーション実証実験アプリの画面(イメージ)
ナビゲーション実証実験アプリの画面(イメージ)


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