コラム 熊本地震や平成28年の台風で被災した鉄道への復旧支援について (1)南阿蘇鉄道  南阿蘇鉄道は、平成28年4月に発生した熊本地震により、犀角山トンネルや公益社団法人土木学会から推奨土木遺産に認定されている第一白川橋りょうをはじめ、多くの鉄道施設に被害が発生しました。  被災した鉄道施設について、国土交通省が28年7月から復旧方法の検討等に関する調査を実施し、29年4月に取りまとめた調査結果では、鉄道施設の復旧は、設計着手から最長で5年程度、復旧費は約65〜70億円となっています。  この調査結果を踏まえ、現在、南阿蘇鉄道や地元自治体と協力しながら、早期復旧に向けてどのような支援が可能か検討しているところです。 南阿蘇鉄道 犀角山トンネル内の亀裂 (2)JR北海道  平成28年8月に発生した台風によりJR北海道の根室線や石勝線等で被害が発生しました。流失した橋りょうの中には明治40年に建設され、供用開始から100年を超える下新得川橋りょうや清水川橋りょうも含まれていました。  国土交通省では、平成28年11月、JR北海道の経営状況や老朽化等の状況を踏まえ、災害復旧事業費補助等を活用して支援することとしました。  根室線東鹿越駅〜新得駅間を除き、同年12月下旬までに運行を再開しています。 JR北海道根室線 清水川橋りょう流失